2015年10月23日
水揚げ開始を目前に控えたカキの状態をチェックする水産業者
全国屈指の品質を誇る特産の海の幸、カキの水揚げが10月24日(土)から坂越沖でスタートする。
今季は広島や宮城から仕入れた種カキの定着率が低く、収穫量は「例年の6〜7割」(市漁協)となる見込みだが、その分、個体の成長が早く、「品質は例年以上」(養殖業者)と期待している。
漁協のまとめでは、坂越沖と福浦沖を合わせて昨年より2業者多い17業者が操業。養殖いかだの数は9台増えて174台になった。4月下旬から5月上旬にかけて種カキをいかだに吊るした。
種カキはホタテの貝殻に稚貝を付着させた状態で仕入れる。今季は主な調達先の広島県産が「種が薄い」状態。例年だと、貝殻1枚に30〜50個付着する稚貝が半分以下にとどまっていたという。広島県漁連の話では「昨夏の長雨や豪雨でプランクトンが減り、稚貝がうまく育たなかったようだ」という。
その反面、残ったカキにとっては、養殖時に十分な栄養を吸収できる環境に。21日にカキの状態をチェックした小林水産の小林日出男さん(79)は「数が少なくて心配したが、一個一個の身入りがいい。おいしいカキを出荷できそう」とほっとした表情を見せた。
24日は4業者が水揚げを予定。11月1日にはすべての業者が操業を開始し、出荷が本格化していく。
[ 商業・経済 ]
掲載紙面(PDF):
2015年10月24日(2158号)4面 (11,814,088byte)
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