2015年11月11日
関西電力が赤穂発電所で計画している重油・原油から石炭への燃料転換について、同社は10日、自主的に実施する環境影響評価(環境アセスメント)の概要書を公告。11日から縦覧を始めた。11月18日(水)に中広の赤穂市文化会館ハーモニーホールで説明会(小ホールで午後6時半〜8時半)を行い、12月10日(木)まで意見書を受け付ける。
概要書を基にした同社の話によると、燃料の石炭は海上輸送して屋内貯炭場に貯蔵、コンベアでボイラーへ送る。石炭を燃焼した際に生じる石炭灰は密閉型サイロから船へ積み出し、引き渡した専門業者がセメント原材料などに全量利用する。
同社は「最高水準の除去性能を有する環境対策設備を設置する」と強調。石炭の搬入、石炭灰の搬出は、いずれの工程もカバーや配管で密閉された状態で行うため、「粉じんの飛散は起こりえない」としている。
環境影響評価の対象項目としては、排ガス中の硫黄酸化物や窒素酸化物、産業廃棄物の発生など30項目を選定。同社は「県の指針と国の省令を参考に、主な事業特性や地域特性を踏まえて選定した」と説明している。
法律に基づく環境影響評価(法アセス)の場合に国が省令で定める対象項目46項目との比較では、▽石炭粉じん▽海域に生息する動植物など19項目を除外した一方、省令の対象項目には含まれていない▽排ガス中の重金属等の微量物質▽機械等の稼働による低周波音など3項目を加えている。
概要書は▽赤穂市環境課(市庁舎2階)▽兵庫県環境影響評価室(県庁3号館12階)▽関西電力赤穂発電所守衛室の3カ所で12月10日(木)まで土日祝を除き午前9時〜午後5時に縦覧できるほか、同社ホームページでも公表している。
同社は兵庫県知事と赤穂市長にも意見照会するとしており、「ご意見を賜りながら、条例等を参考に、自主的な環境影響評価を行い、環境保全に十分配慮した事業内容であることをお示ししてまいりたい」とコメントしている。
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