2015年11月21日
ゲームセットのあいさつを交わす両校の選手たち=木村國勇さん提供
滝川の追加点にラジオのアナウンサーは「どうやら、これがだめ押しのような感じがします」と実況したが、「誰もあきらめてなかったと思う」(木村)と心境を振り返る。
前年秋季大会の滝川戦でも8回裏に2点目を取られ、9回表に2点取って追いついていたからだ。それに、この試合に限らず、「どこが相手でも、どんな展開になっても、ゲームセットまでは『負ける』みたいなこと、考えたことなかった」(高尾)というのがナインに共通した気持ちだった。
最終回の赤高の攻撃。四球でランナーを一人出したものの後が続かなかった。最後は石橋のゴロをショートが難なくさばいて試合終了。前年秋の雪辱は果たせなかった。
翌日の新聞記事によると、閉会式では上空を旋回する飛行機からウイニングボール約30個が赤いパラシュートでグラウンドに投下されたのだが、敗戦のショックからか高尾も木村も記憶にない。うっすらと覚えているのは、主将の中原が泣いていたことと、「これでもう、しんどい練習せんで済む」(高尾)という解放感だという。(文中敬称略)
[ 赤高ナイン熱戦譜 ]
掲載紙面(PDF):
2015年11月21日(2162号)3面 (10,158,961byte)
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