2016年02月24日
自営業者や年金暮らしの高齢者が加入する国民健康保険の保険税について、赤穂市は平成28年度から平均19・3%引き上げる条例改正案を24日、開会中の第1回定例会へ上程した。
引き上げは18年度以来10年ぶり。市の試算では一人当たり平均で年額約1万4千円のアップとなる。
市医療介護課によると、現行の一人当たり平均保険税額は7万2354円。平成23年度以降、財政調整基金を取り崩すことで6300円分の負担軽減を図ってきたが、今年度で基金を使い果たした。
市は保険税率の激変緩和措置として今後2カ年で1億3200万円を一般会計から繰り入れて支援する予定だが、それでも一人当たり平均8万6323円に引き上げなければ必要な歳入を確保できない状況。諮問機関の市国民健康保険運営協議会(木村音彦会長)は今年1月、「国保の財政運営を将来にわたって健全に維持していくためには、今回の保険税率等の改正はやむを得ない」と答申した。
兵庫県が国保加入者についてまとめた26年度統計では、赤穂市の一人当たり年間医療費は県下29市中、最も多い40万0562円で、県平均を約5万円上回る。一方、保険税額では相生市に次いで2番目に低額で、県平均よりも約1万5千円低く抑えられていた。
医療費の内訳では、赤穂市は県平均に比べて入院・通院費の支出が多い傾向があり、市は「病気の早期発見・早期治療で医療費抑制につなげられるよう、これまで以上に健診の受診を呼び掛けていきたい」(同課)と話している。
[ 政治 ]
掲載紙面(PDF):
2016年2月27日(2175号)1面 (10,228,700byte)
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