2016年09月04日
介護業界の課題と展望について開かれたセミナー
介護業界の課題と展望について考察を深めるセミナー「未来の介護を考える〜報酬と人材不足〜」が3日、中広の赤穂市文化会館ハーモニーホールであり、高齢者福祉施設の運営者や従業員など約120人が参加した。
厚生労働省の予測では、介護人材は2020年で約20万人、その5年後には約38万人の不足が発生する見通し。一方、公的保険給付は削減される方向性が政府から打ち出されている。
この日は厚労省大臣官房審議官(医療保険担当)の谷内繁氏が「技能実習法を巡る動きについて」と題し、外国人介護人材の受け入れに関する今後の法改正の見通しを講演。介護コンサルタントの斉藤正行氏は「例えば、中重度に特化した事業を展開するのか、それとも軽度者を入口とした多角化を図るのか。中途半端だと生き残れない」と明確な戦略の必要性を説いた。フィリピン、ベトナムで介護人材育成に取り組むアジアケアユニオン代表理事の奥康佑氏は外国人を雇用する上での留意点を話した。
セミナーは、東有年で軽費老人ホームを運営する社会福祉法人青空福祉会が他の法人に呼び掛けて設立した「播磨の福祉を考える会」が主催した。同法人の田住将大・本部長代理は「今後もこうしたセミナーや研修を重ねて法人同士の連携を強化し、直面する課題に対応できる体制を整えたい」と話した。
[ 社会 ]
掲載紙面(PDF):
2016年9月10日(2199号)1面 (14,362,739byte)
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