2016年09月10日
▼「ふるさと兵庫百山」に選定されている雄鷹台山の頂上休憩所にポストがあり、その中に登山者が感想を記すためのノートと筆記用具が置いてある。
▼「登山の思い出になれば」と常連の登山愛好者らが6年前に備え付けた。「夫婦で初登頂!」「頂上で食べるお弁当サイコー」。書き残されたメッセージから書いた人たちの笑顔が思い浮かぶ。
▼その中に、「死のうと思って登ってきた」と書いたページがあり、思わず息をのんだ。「高校3年男子」とある。学校でのいじめで精神的に追い詰められたらしい。
▼文章は次のように続いていた。「頂上から見える美しい赤穂の景色に心をうたれました。いじめに負けずもう少し頑張って生きてみようと思います」。
▼山には人を癒したり、勇気を与えてくれる力があるのかも知れない。頂上のノートはページがいっぱいになると誰かが新しいものを差し入れ、9冊目になっている。
[ コラム「陣太鼓」 ]
掲載紙面(PDF):
2016年9月10日(2199号)1面 (14,362,739byte)
コメント
人が登る。
道が開ける。
こうして山は名山になる。
投稿:登山者の独り言 2016年09月10日
※コメントは投稿内容を赤穂民報社において確認の上、表示します。
投稿ルールを遵守できる方のみご投稿ください。