2017年01月26日
多彩な表情が並ぶ新春能面展と作者の山口白司さん
瀬戸内海を一望できる立地にある御崎の桃井ミュージアム(桃井香子オーナー)で、瀬戸内が舞台の演目に登場する能面を中心とした新春能面展が開かれている。
それぞれの面が表す感情や意図について一点ずつ簡略な説明が添えられており、初心者にも親しみやすい展示となっている。
作者は能面制作歴18年の山口白司さん(68)=本名・仁司、姫路市田寺=。山口さんは同ミュージアムから見える瀬戸内海の景色に感激し、これまでに手掛けた作品の中から「船弁慶」「屋島」など瀬戸内を舞台とした演目に使われる能面7点を寄贈。今展では受贈作品に加えて約40点を出品している。
嫉妬や恨みに狂う女性を表した「般若」、「しかめっ面」の語源でもある鬼神面の「顰(しかみ)」、酒に酔った妖精の「猩々」など多彩。能面は目に金色を入れることで怨念を表現したり、髪の毛の描き方で女性の年代を表したり、細部にまで意図があるという。
「一つ一つを見比べながら、面が表す喜怒哀楽を感じてほしい」と山口さん。桃井オーナーは「能楽に興味を持つきっかけになれば」と鑑賞を呼び掛けている。
2月27日(月)まで午前9時〜午後4時。火曜休み。鑑賞料200円(中学生以下無料)。2月1日(水)午後1時から能楽師、江崎正左衛門さん、欽次朗さん親子によるギャラリートークあり(無料)。Tel56・9933。
[ 文化・歴史 ]
掲載紙面(PDF):
2017年1月28日(2217号)3面 (13,349,874byte)
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