2017年03月09日
「赤穂民報さん、とても嬉しいことがありました」と話すのは真殿の女性Yさん。
Yさんの話では、今月2日夜10時ごろ、夫婦2人で車で帰宅中、自宅まで残り1キロを切ったあたりの県道から集落へ入る交差点で脱輪した。降り続けていた雨で土の路肩がゆるんでいたと思われ、タイヤが一段低い草むらへすべり落ちた。
ギヤをバックに入れても脱出できず、車は重みでさらに傾斜。仕方なく、夫が自宅まで歩いて軽トラックを取りに行くことにした。Yさんはその場に残り、車がそれ以上落ちないように雨に濡れながら必死に支えていたという。
そんな中、通りがかった1台の車から女性が降りてきた。
「大丈夫ですか。どなたか電話はしましたか」
夫が徒歩で自宅へ向かっていることを話すと、女性は車で夫に追いつき、家まで送ってくれた。その後、若い男女が乗った別の車が停まり、夫が乗ってきた軽トラと脱輪した車をロープでつなぐなど救助に加わった。若い女性は今にも横転しそうな車の運転席に乗り込み、車が引き上げやすいようにハンドルを操作した。
「傾いていた車が、ゆっくりゆっくり上がり始めたときは本当に感激しました」とYさん。親切な人たちは雨に濡れることもいとわず手伝い、「よかったですね」と笑顔を残して去っていった。さらに、最初の女性は別れ際に「食事がまだなら食べて」とお弁当を手渡してくれたという。
Yさんは「ありがたくて、ありがたくて、車の灯りが見えなくなるまで見送りました」と振り返り、「二組ともお名前を聞くのを忘れており、直接お礼をお返しすることはできませんが、いただいたご恩を忘れず、もし、自分が助ける立場になったらお役に立ちたいと強く思っています」と話している。
[ 街ネタ ]
掲載紙面(PDF):
2017年3月11日(2223号)4面 (16,599,915byte)
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