2017年04月19日
清田政幸さんが10年間かけて作り上げた平等院鳳凰堂
趣味の木彫を半世紀近く続けている中広の清田政幸さん(67)の初個展が砂子の古雑貨カフェ「木琴堂」で4月29日(土)まで開催中。年月とともに色つやの増す肥松やヒノキを材料に一点一点丁寧に手彫りした作品の数々が並んでいる。
子どものころから工作が好きだったという清田さんが木彫を始めたのは20歳のころ。理容業や会社勤めのかたわら、山で枯れた老松を見つけては材料に持ち帰り、だるまや布袋などを彫ってきた。
定年後に登録したシルバー人材センターの会員展に作品を出品したことはあるが個展は初めて。根付や箸置きといった小物から高さ約70センチの五重塔まで約80点を展示している。すべて自分で作り方を考えて制作したものという。
最も目を引くのが、30歳ごろから10年がかりで作り上げたという平等院鳳凰堂(幅約122センチ、高さ約38センチ、奥行き約46センチ)。高校時代に学んだ製図技術で書いた図面を基にアカマツの幹から刻み出した部材を組み立てた。「何度も京都へ通って実物を参考にした」という労作で、建物内部や屋根の複雑な組物も本物そっくりに再現している。
清田さんは「年が経つほど色に艶が出て味わい深くなる木彫の良さを感じてもらえれば」と話している。
同店は「砂子」交差点から北約70メートル。木曜、金曜、土曜のみ午前10時〜午後3時にオープン。Tel090・2287・1538。
[ 文化・歴史 ]
掲載紙面(PDF):
2017年4月22日(2228号)4面 (12,737,331byte)
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