赤穂民報

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「シノギできないまち」が究極の暴力団対策

2017年05月29日

  • 発足25周年を迎える「暴力団と関係を断つ会」の総会

    発足25周年を迎える「暴力団と関係を断つ会」の総会

 組織が分裂するなど緊迫する暴力団情勢を受け、兵庫県暴力団追放県民センターから講師を招いた講演が加里屋中洲の赤穂警察署でこのほどあり、市内の企業や商店など約30人が参加。暴力追放の意識を高めた。
 講演は今年度で発足25周年を迎える「暴力団と関係を断つ会」の総会に合わせて行われ、同センターの松本徹次長が暴力団の組織構成や組員数の推移など現状を語った。
 警察のまとめでは暴力団員の数は減少傾向にあるものの、全国で3万9100人、兵庫県内で1270人(平成28年度末)が存在。資金源を得るために賭博、総会屋行為、恐喝のほか、詐欺にも手段を拡大しているという。六代目山口組の分裂によって暴力団同士のいざこざが昨年12月以降、兵庫県内で6件発生した。
 「暴力団はちょっとした弱みや隙につけ込んでくる」と松本次長。「対応が遅れたために取り返しのつかない被害になったケースもある。万一トラブルに巻き込まれたら一日も早く警察に相談して」と呼び掛けた。同センターが事業者を対象に行っている「不当要求防止責任者講習」を紹介し、「ヤクザがシノギできないまちづくりが究極の暴力団対策になる」と語った。
 赤穂市内では、かつて3つの暴力団組事務所が存在したが、市民と行政、警察が一体となった暴力追放運動によって平成23年までにすべての組事務所が閉鎖。藤野高之会長は「暴力団は常に活動しやすい地域を狙っており、油断はできない。市民一人一人が暴力団を許さない心構えを持ち続けたい」と語った。


社会 ]

掲載紙面(PDF):

2017年6月3日(2233号)1面 (11,470,455byte)


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