2017年09月30日
県知事が許可を交付した高野の安定型産廃処分場
高野の千種川水系中ノ谷川沿いに新たに建設された安定型産廃最終処分場について、兵庫県知事は法律に基づく産業廃棄物処理業の許可証を事業者に交付した。
これにより、処分場を操業するために必要な法手続きは完了。事業者はいつでも処分場の運用を開始できる。
県西播磨県民局環境課によると、許可は9月5日付けで事業者の「リングユニオン」(南野中、坪田万導社長)に交付された。通常、産廃処理業の許可期間は5年間だが、同社が別の産廃施設で取得していた許可を追加変更する形をとったため、従来の期限を引き継ぎ、「平成30年9月4日まで」となっている。
処分できる廃棄物は▽廃プラスチック類▽ガラスくず・コンクリートくず及び陶磁器くず▽がれき類(ここまで石綿含有産廃を含む)▽ゴムくず▽金属くず−の5種類。埋め立て面積は1403平方メートル、容量は3089立方メートルで、当初計画(面積1959平方メートル、容量8915立方メートル)から減少した。同課は「施設の安全性を確保するために勾配や堰堤の厚みなどの設計を事業者が見直した結果」と話している。
同処分場は市上水道の木津水源地取水口から上流約1・5キロに位置することから、放流水による水質汚染や風評被害を懸念する市民団体「赤穂の環境を守る会」などが「建設反対」の立場で市議会に陳情した。市は昨年1月、法定基準値よりも厳しい水質管理目標値を定めることや市に立入検査を認めるなどの環境保全協定を事業者と締結。明石元秀市長は「協定を遵守できれば、市民の不安は払拭できると理解している」と議会で答弁した。
許可証交付を受け、市環境課は「協定に基づき、対応していくことになる」とコメント。市が平成27年度から月1回実施している中ノ谷川の水質検査を、事業者が行う検査とは別に今後も継続する。また、法律に基づく立入検査の権限を持つ県は「適切に運転されているか、しっかりとチェックしたい。もし、苦情があればただちに対応する」としている。
「赤穂の環境を守る会」の川西康行代表(69)は「適正に運用されているのかどうか、われわれ住民もチェックできるように市を通じて事業者に申し入れたい。また、産廃の搬入ルートは通学路なので、児童生徒の通学時間帯には通行しないように徹底してほしい」と話した。
処分場の操業開始時期や運用方針などについて同社は、「担当者が長期不在のため取材に対応できない」と回答した。
[ 社会 ]
掲載紙面(PDF):
2017年9月30日(2247号)1面 (11,025,304byte)
コメント
高野だけ許可するのは納得できません。許可するなら福浦、西有年の産廃処分場も許可してくれるとありがたいな。
投稿:産廃賛成 2017年10月06日
搬入物の抜き打ち検査と排水の抜き打ち検査を頻繁に行って、違反していたら禁止処分し、埋め立て物の搬出命令するような対応しか無いのかな?。
投稿:搬入物と排水監視強化!! 2017年10月05日
なんだか、業者と市の出来レースで、初めから認可ありきの、反対運動お芝居だったような臭いがします。
この分だと、全ての産廃は赤穂になし崩し的に乱立するでしょう。
綺麗な水も、牡蠣も、温泉も全滅。
人口は減る一方です。
投稿:もう、引越します! 2017年10月01日
やるならキッチリ管理、検査を続けて下さい。
汚してしまえば取り返しがつきません。
投稿:歴史に汚点で残る。 2017年10月01日
あ〜。赤穂の美味しい水が。これからはペットボトルの水になるので家計の負担が増えそうです。一旦、汚れてしまえば元通りにならないので本当に困ったものです。
投稿:水代が高くつく 2017年09月30日
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