2017年11月22日
災害時を想定して660食分の食材や備品を搬入した実地訓練
災害発生時などの緊急時にも入院患者や入所者に安全で確実な食事の提供ができる体制の充実を図ろうと、赤穂健康福祉事務所管内の病院や高齢者福祉施設などから職員約90人が参加した相互支援ネットワーク実地訓練がこのほど実施された。
「集中豪雨による河川氾濫で赤穂市民病院の調理室が浸水。3日分の備蓄食品も底をつき、入院患者220人(きざみ食、濃厚流動食含む)の給食が必要」との想定で行われた。3階院内学級室を臨時の調理室とし、同病院からの支援要請を受けて加盟施設から持ち込まれたレトルト食品やアルファ米、飲料水、カセットコンロ用ボンベなどで調理と配膳までを訓練した。
相互支援訓練は赤穂、相生、上郡の施設で組織する赤穂健康福祉事務所管内給食施設協議会(会長=川島武志・瀬戸内ホーム施設長)が平成10年から毎年実施。給食支援としては今回が最も大規模な訓練となった。「エレベーターは使用不可」との想定のため、医師や看護師も協力して段ボール箱約70ケースの荷物を3階まで手渡しリレーで運び上げた。
同病院リーダー栄養士の瀬尾早百合さんは「災害時に入院患者に食事提供を継続する必要性や課題について意識を共有できた。今後につなげたい」と成果を語った。
[ 社会 ]
掲載紙面(PDF):
2017年11月25日(2255号)3面 (15,483,663byte)
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