赤穂民報

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グリーンランドの絵本

2018年02月17日

  • 『みなしごカーサスック』○文/T・R・オルセン ○絵/M・ヤコブセン ○訳/木村由利子 ○河出書房新社

    『みなしごカーサスック』○文/T・R・オルセン ○絵/M・ヤコブセン ○訳/木村由利子 ○河出書房新社

 デンマーク領グリーンランドは、わが国の面積の約5・8倍の氷の島です。メルカトル図法によって南アメリカの大陸に近い広さで描かれているために、島だと思っていない人が多いのです。
 面積の80%が氷床に覆われた島。そこに住む一人のみなしごの少年の話です。
 「みなしご」と聞いただけで、悲しい物語を想像しがちですが、その反対で苦境の中からパワーをつけて次から次へと戦いに挑戦していく物語です。
 「苦しい時の神だのみ」という言葉があるように、苦境に立たされると誰かに助けを求めたいのが人の常です。
 この物語は、そんなおセンチなところがみじんも描かれていません。人間は苦境にあってもシビアに生きることの大切さを教えてくれる絵本です。
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 『みなしごカーサスック』○文/T・R・オルセン○絵/M・ヤコブセン○訳/木村由利子○河出書房新社


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掲載紙面(PDF):

2018年2月17日(2267号)3面 (11,175,098byte)


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