2018年03月29日
日本国内でめったに見ることのないヤツガシラ=緒方卓也さん撮影
日本国内で見ることの珍しい野鳥のヤツガシラが御崎の赤穂海浜公園に飛来しているのを職員が見つけ、写真撮影に成功した。
ヤツガシラは全長約25センチで、くちばしは細長くて下に湾曲し、頭に扇状の冠羽があるのが特徴。頭はオレンジ色で、翼や尾は黒くて白線がある。ユーラシアの南半分とアフリカで繁殖し、日本には数少ない旅鳥として渡来。春先に対馬や九州、南西諸島に飛来することがあるが、本州で確認されることは珍しく、公益社団法人日本野鳥の会が姫路市の委託を受けて運営している「姫路市自然観察の森」のチーフレンジャー斉藤充さん(58)によると、「うちの施設でも過去30年間で1度しか観察されたことがない」という。
撮影した緒方卓也さん(58)の話では、今月14日午後、公園東寄りのウバメガシの枝にヤツガシラ1羽が止まっているのを目撃。「動物ふれあい村」の管理者を務める緒方さんは鳥にも詳しく、珍鳥を撮影しようとスマートフォンを取り出そうとしたところ、ヤツガシラは飛び去ってしまったという。
「もう会えないだろうな」とがっかりしていたが、9日後の23日に30メートルほど先の地面にいるのを発見。あわてて事務所に走ってカメラを持ち出し、興奮を抑えつつシャッターを切った。
「赤穂海浜公園は森に囲まれて鳥たちには抜群の環境なので、ヤツガシラに気に入られたのでは」と緒方さん。「写真は自分にとっての宝物です」と笑顔で話した。
[ 街ネタ ]
掲載紙面(PDF):
2018年3月31日(2272号)1面 (13,077,582byte)
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