2018年07月21日
売上金の過不足なしが1000日続いた有年中学校の無人購買部「正々堂」
セルフ方式で文房具類を販売している有年中学校の無人購買部「正々堂」で、料金箱に入れられた現金と帳簿が一致した日が今月17日で連続1000日に達した。店番を置かず、料金箱も両替箱も無施錠。生徒らは先輩から続いてきた伝統の継承に胸を張っている。
正面玄関を入ったところにあるガラス棚に筆記用具やノート、半紙などが並ぶ。購入するときは料金箱に代金を投入し、自分で棚から商品を取り出す。お釣りが必要な場合は先に事務室前の両替箱でくずすのだが、これもセルフ。朝7時45分から昼1時5分まで利用でき、管理を担当する環境厚生部の生徒が昼休みにその日の売り上げを確認する。料金箱に入っている金額と在庫を照合して問題がなければ、「過不足なし連続日数」の表示ボードの数字を一つ増やす。
「正々堂」が設置されたのは昭和45年11月。「お金や物がなくなったらどうするのか」と懸念する声もあったが、「教師は生徒を、生徒は仲間を信じよう」と無人での運営を選んだという。店名は孫子の言葉「正々の旗」「堂々の陣」が由来。同校では「正々堂精神=自己の良心に恥じない行動をとる心掛け」として浸透している。
正々堂が開くのは土日や長期休暇中を除いて年間約200日。過不足なしは丸5年続いていることになる。今年3月から環境厚生部の部長を務める3年の蛯原優奈さん(14)は「1000日は意識していたのでうれしい」と笑顔。生徒会役員の高見彩花さん(15)は「次の代にもしっかりつなげていきたい」と話した。
同校によると、47年間続く無人購買部の歴史の中で「過不足なしが1000日続いたのはおそらく過去最長」という。大田俊也校長は「生徒たち一人ひとりの清い心のあらわれ。これを通過点として、さらに良き伝統を伸ばしてほしい」と話している。
[ 子供 ]
掲載紙面(PDF):
2018年7月21日(2286号)1面 (7,016,479byte)
コメント
ものすごく良いニュースやと思います。
が…、
これを記事にしてしまうと、またいきりの連中が悪ふざけしに来るんとちゃいまっか?
ほんと言いたかないが、変な世の中ですわ〜。
投稿:通りすがりの素浪人 2018年07月21日
有年の伝統、誇りで自慢です。
これからも「生徒を信じ」「仲間を信じて」続けていって下さい。
投稿:有年っこ 2018年07月21日
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