赤穂民報

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”郷土の仲間”が3人展

2008年01月26日

  • 「郷土の仲間三人展」を開く=右から=田中さん、木村さん、大田さん=田中さん提供

    「郷土の仲間三人展」を開く=右から=田中さん、木村さん、大田さん=田中さん提供

 絵描き仲間として青春時代をともに赤穂で過ごした3人の美術家がおよそ50年ぶりの再会をきっかけに共同作品展を故郷で開くことになった。3人が同じ会場に作品を展示するのは初めて。メンバーの一人で洋画家の田中繁雄さん(75)=加里屋=は「互いに絵画への情熱を刺激し合えるチャンスにしたい」と開催を心待ちにしている。
 「郷土の仲間三人展」。出品するのは、神戸市垂水区の木村佐依子さん(73)、東京都東大和市の大田幸作さん(73)と田中さん。10代のころ、赤穂に疎開していた林鶴雄画伯が主宰する「爽林会」の写生会に一緒に参加していたという。
 3人は大学進学や結婚などで離れ離れに。なかなか会う機会にも恵まれず、賀状をやりとりするぐらいだったが、12年前に赤穂で大田さんの個展が開かれたのを機に半世紀ぶりに再会。互いの近況を詳しく知ることができた。
 木村さん(旧姓鷹羽)は結婚後に再び日本画に取り組むようになり、年1度の作品展は30回以上を数える。苦学して武蔵野美大を卒業した大田さんはそのまま東京に残り、洋画に加えて木工芸でも才能を発揮。田中さんは赤穂美術協会長などを務めながら精力的に創作活動を続け、国内最大規模の美術団体・一陽会の会員になった。
 それからは交流の頻度が増え、木村さんや大田さんが帰郷すると必ず田中さんと会うようになった。思い出話に花を咲かせるうちに、「赤穂で合同作品展を開こう」という声が出て、田中さんが世話役を引き受けた。
 それぞれ近作、代表作など約20点ずつ出品。10代だったころの3人が他の美術仲間や先輩と一緒に写った懐かしい写真も数点展示する。
 「若いころと同じように絵について語り合いたい」と大田さん。木村さんは「同窓会に参加するような気持ち」と声を弾ませ、田中さんは「あれから50年、いろんなことがあった。当時を懐かしみながら互いの作品をじっくり鑑賞したい」と話している。
 中広の市立図書館ギャラリーで1月31日(木)〜2月3日(日)。午前10時〜午後6時(最終日は4時まで)。問合せは田中さんTel42・3760


文化・歴史 ]

掲載紙面(PDF):

2008年1月26日(1776号)1面 (9,892,876byte)


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