2019年02月06日
有年小6年の橋本鳳舞君からダイコンの提供を受ける「フードバンクあこう」代表の米家邦洋さん(左)
採れ過ぎて余った野菜や使い切れずに残った食材などを回収して、必要とする施設や団体へ届ける「フードバンクあこう」の活動が今月で丸2年を迎える。
代表の米家邦洋さん(68)=西有年=によると、「この1年で約500キログラム分の食品を分配できた」といい、「誰かの役に立ちたいという人と、支援を必要とする人の間をつなぐよう、地道に活動を続けていきたい」と話している。
元高校教諭の米家さんは教員時代、満足に昼食を摂らずに授業を受けている生徒を目にした。一方で、巷では大量の食品が過剰生産や賞味期限切れで廃棄されており、「これを社会の役に立てることはできないか」と考えるようになったという。
退職して時間に余裕が出来た一昨年2月に「フードバンクあこう」を設立。毎月第2・第4月曜日(祝日の場合は翌火曜日)の午前10時〜午後3時、中広の市総合福祉会館1階で食品・食材の寄付を受け付けているほか、それ以外の日も連絡があれば回収に出向く。
今月4日には、「大根を提供したい」と申し出があった有年小へ。特別支援学級で学ぶ6年生の橋本鳳舞(ふうま)君(11)と担任の若井美代子教諭が学級菜園で無農薬栽培した青首ダイコンで、橋本君が一本ずつ丁寧に収穫。「おいしく食べてください」と段ボール2箱分を米家さんに手渡した。
これまでに米、野菜を中心に乾物や缶詰などさまざまな食品が寄せられ、児童養護施設や子ども食堂に配分したのをはじめ、社会福祉協議会を通じて生活困窮世帯にも提供された。
「少しずつ協力してくれる人が増えてきてありがたい」と米家さん。今のところ、個人からの提供がほとんどで、「今後は食品メーカーや小売店といった企業からもサポートを受けられるよう、信用と実績を積み重ねていきたい」と話している。Tel090・1153・2611。
[ ボランティア ]
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