2019年02月23日
また別のある日、百姓の夫婦が、いつもコツコツと何かを削る音がしていたので、何の音かと思い、この小屋を覗き込んでみたのです。
中には、お坊さんがそばにいるウサギにお話を聞かせながら、コツコツと石を削っていました。お坊さんがお話しすることは、あちこち旅をしながら、見たことや、聞いてきたことのお話でした。二人は、いつの間にか、お坊さんの前に仲良く並んで、お話を聞いていました。そして、何かわからないが、胸がほこほこした気分で帰っていきました。
百姓の夫婦は、そのことを近所の仲間に話して聞かせました。(作・切り絵=村杉創夢)
[ 赤穂の昔話 ]
掲載紙面(PDF):
2019年2月23日号(2315号)3面 (7,110,968byte)
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