2008年02月02日
第1回の会議が開かれた行政改革推進委員会
赤穂市は今年4月から実施予定の「第6次行政改革大綱」の素案をこのほど発表。一般家庭ゴミ処理の有料化、職員給与の減額など53項目の実施計画により、5カ年で総額13億3950万円の財政収支改善を目指すプランが市議会の「行財政改革調査特別委員会」(1月24日)と市民などで構成する「行政改革推進委員会」(31日)でそれぞれ説明された。市は「あくまでも素案。今後、議会や市民からの意見を聞きつつ各部局で詳細に検討し、3月末までにまとめたい」としている。
市の行政改革は昭和60年度に始まった第1次大綱を皮切りに、一時期を除いて3〜4カ年単位で実施。今年度で第5次の取組期間が終了することから、市が新大綱の策定を進めてきた。
市の見通しによると、現行の収支計画のままでは平成20年度以降、毎年度6〜7億円の財源不足が発生。赤字を補填する基金は22年度を最後に枯渇し、23年度からは赤字団体に転落、24年度末の累積赤字は9億7000万円を超えるという。
大綱素案では、「赤字団体回避と一定額の基金確保」を目標とし、▽市民との協働による円滑な行政運営の推進▽効率的で効果的な行財政運営の推進と財政の健全化▽組織機構の簡素合理化と人材育成―の3点を基本的方策の柱に掲げている。
個々の実施計画案を見ると、歳入確保の面では、「受益者負担の適正化」として一般家庭ゴミの処理費用を平成22年度から一部有料化するほか、市税など収納率向上、公有地の売却・貸付などにより、5年間で約2億円の収入増を見込む。
歳出削減については、21年度から一般職の給与を一律3パーセントカット。現在、市長10パーセント減、副市長・教育長5パーセント減の特別職報酬は減額率をそれぞれ20パーセント、10パーセントにする。また、学校給食の配送回収を民間委託、各種団体への補助金減額などで、5年間で約11億3000万円のコストダウンを図る。
その他、市民病院の経営健全化について、地方独立行政法人化の調査・検討も盛り込んでいる。
これらの取り組みにより、平成24年度末の時点で3億6000万円の基金を残せる見込みだが、単年度ごとの収支が赤字であることには変わりがなく、「引き続き全力を挙げて見直しに取り組み、収支改善に努める」としている。
大綱素案は市のホームページ、市役所、各公民館で2月4日から公開。市民から意見を募集する「パブリックコメント」を3月4日(火)まで実施する。問合せは市行財政改革推進担当Tel43・6935。
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掲載紙面(PDF):
2008年2月2日(1777号)1面 (8,472,232byte)
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