2020年08月06日
自宅のステアリングコントローラーと石野弘貴君
カートレースでも活躍している石野弘貴君=剛史さん提供
ドライビングシミュレーター「グランツーリスモ(GT)」でバーチャルレースを競う「全国都道府県対抗eスポーツ選手権2020」の関西ブロック代表決定戦が1日、オンラインで開催され、塩屋の小学5年、石野弘貴君(10)が少年の部(6〜18歳未満)で優勝。全国大会での活躍に期待と注目が集まる。
GTは1997年の第1作発売以来、国内外でシリーズ累計8000万本以上を売り上げた人気ゲームソフト。インターネット通信機能を使って世界中のプレーヤーと対戦できる。2018年にはFIA(国際自動車連盟)公認の世界選手権が創設され、初代チャンピオンがその後に実際の自動車レースでも活躍するなどバーチャルとリアルの垣根はなくなりつつある。国内でも昨年、全国都道府県対抗eスポーツ選手権が国体の文化プログラムに採用された。
弘貴君はモータースポーツ好きの父・剛史さん(37)の勧めで5歳からカート競技を始めた。1年も経たないうちにスピンターンで縦列駐車できるようになるなど類い希なセンスでメキメキと腕を上げ、3年生になると関西各地の大会で年間4勝を挙げた。トレーニングの一環として昨年4月からGTにも取り組み、練習約3か月で挑んだ昨年の県大会でいきなり3位に入賞した。
しかし、本人にとっては2位までに与えられた全国大会出場権を逃したことが「めちゃくちゃ悔しかった」といい、この一年、国内外の強豪にもまれて練習を積んできた。オンラインによるタイムトライアル形式で行われた県大会で見事トップタイムをマーク。一般の部の8番目に相当する記録をたたき出し、成長を証明した。
各府県の上位計20選手が全国大会出場3枠をかけて争った関西ブロック代表決定戦。弘貴君は出場選手中最年少ながら、カートで培った技術を発揮して予選をその組の1位で通過した。決勝レースでは、ゴールまで残り半周を切ったバックストレート出口のコーナーで2番手から鋭くインに切り込んで前を抜くという劇的な走りで勝利。10歳とは思えない大胆で冷静なドライブがネットのライブ中継を見ていた人たちの間で大きな話題となった。
当初10月に鹿児島で予定されていた全国大会は新型コロナの影響で延期。今のところ日程は未定だが、eスポーツの特長を活かしてオンラインでの実施も可能なため、中止となる可能性は低いとみられる。「一緒に闘った人たちのためにも1位を目指して一生懸命頑張りたい」と全国大会への抱負を話す弘貴君。大好きなカートと同じようにGTへの興味も高まってきたようで、「将来は世界大会でトロフィーをゲットしたい」と夢を広げている。
関西ブロック代表決定戦のレース映像は特設サイト(https://www.redbull.com/jp-ja/live/kokutai-2020-qualifier-5)で見ることができる。少年の部・決勝は9時間16分40秒ごろから。
関連サイト:
■全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2020 KAGOSHIMA グランツーリスモSPORT部門 関西ブロック代表決定戦レース映像
掲載紙面(PDF):
2020年8月8日号(2381号)1面 (8,559,869byte)
コメント
この様な活動をしている子が赤穂にいるんですね。
おめでとうございます。
全国大会頑張って下さい。
投稿:頑張って下さい。 2020年08月06日
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