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水道水源保護の条例案 来年4月施行へ

2020年09月09日

 千種川をはじめとする水資源の保全と水質汚濁防止などを目的に、赤穂市は来年4月の施行を目指す水道水源保護条例案をまとめた。
 指定地域で廃棄物処理や一定規模以上の開発事業を行おうとする事業者に市長との事前協議を義務付け。水源の汚濁や枯渇を防止するために立ち入り検査や改善命令できる権限を市長に与え、命令に従わない場合の罰則を定める。一方、関係住民への計画周知義務は条例案に盛り込まれていない。
 条例案は23か条で構成。赤穂市の取水地域の保全涵養、水質汚濁と水源枯渇の防止などによって「市民に安全安心かつ良質な水道水を供給し、もって市民の生命及び健康を守る」ことを目的としている。
 水源保護施策の実施を市の責務とし、事業者には施策への協力と水源保全に必要な措置を義務付ける。市民にも施策への協力を責務とする。
 市長は、学識経験者などで構成する審議会の意見を聴いた上で水源保護地域を指定。指定地域で廃棄物処理や一定規模以上の開発事業を行おうとする事業者(国や地方公共団体は除く)は、関係法令に基づく手続きに入る前に事業計画を市長へ届け出た上で水源保護に必要な措置について協議しなければならない。
 届出や協議をせずに事業着手した場合、市長は中止と原状回復などを命令できる。また、水源の汚濁や枯渇を防止するために改善を命じることができ、これらの命令に従わなければ最高で6か月以下の懲役または5万円以下の罰金を科す。ただし、地域を指定する際にすでにある事業については事業計画や内容を変更しない限り、規定を適用しない。
 厚生労働省などによると、水道水源保全(保護)条例は全国160自治体が制定(2007年3月時点)。千種川流域では2005年に佐用町が施行している。牟礼正稔市長は就任2年目となる今年度の施政方針で同条例の制定検討を掲げていた。市は今年2月の時点では9月議会での条例案上程を見込んでいたが、「関係機関との調整に時間を要した」(水道課)という。市民の意見を聴くパブリックコメントを経て、年内には議会へ上程する見通しだ。
 パブリックコメントは10月9日(金)まで市上下水道部総務課で受け付ける。条例案は市上下水道部庁舎と各地区公民館で閲覧できるほか、市ホームページでも公表している。条例案に関する問い合わせはTel42・2327(水道課浄水係)。
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 問い合わせ先電話番号が上下水道部総務課の番号になっていました。正しい番号に修正しました。(2020年9月10日14時09分)


政治 ]

掲載紙面(PDF):

2020年9月12日号(2385号)1面 (5,990,280byte)


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