赤穂民報

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最終処分場の環境アセス条件 県が見直し

2020年10月24日

 兵庫県は、一定規模以上の廃棄物最終処分場を新設及び増設する場合に環境影響評価(アセスメント)を義務付ける事業敷地面積を、現行の「15ヘクタール以上」から特別地域(国立・国定公園、鳥獣保護区など)に限り「10ヘクタール以上」に見直す方針を固めた。
 年内に条例施行規則を改正し、来年4月の施行を予定。赤穂市内で進行中の産廃処分場建設計画が環境アセスの対象事業となる可能性がある。
 見直し案は、環境アセスメント指針の決定や変更について調査審議する県の審査会(会長=服部保・兵庫県立大学名誉教授)が井戸敏三知事の諮問を受けてまとめた。特別地域内で廃棄物最終処分場を新設及び増設する場合の環境アセス制度の強化を目的としている。特別地域には保安林、市街化調整区域、風致地区などが含まれる。
 県によると、最終処分場の「事業敷地面積」は廃棄物を埋め立てる場所のほか、浸出水処理施設や管理事務所、管理用道路などを合計して算定するという。赤穂市内で現在2件ある産業廃棄物最終処分場建設計画の埋立面積は、西有年で13ヘクタール、福浦で9ヘクタールと計画。いずれも市街化調整区域を含んでいる。
 西有年計画をめぐっては、事業者は関連企業を含めて合計221ヘクタールの用地を取得している。「産業廃棄物最終処分場建設反対赤穂市民の会」は今年3月と8月、環境アセスの実施と結果の公表を県へ要望。西播磨県民局の遠藤英二局長が「法律逃れと受け取られるような行為については、県民局としても注視したい」「アセスメントの規模が適正なのかどうか、審議会にこの案件を諮る」などと応じた。
 見直し案では、改正規則施行後も新ルールの適用を猶予する「一定の経過措置を設ける」としている。県は、「経過措置をどの程度設定するかについては、パブリックコメントで寄せられた県民の意見も参考にしながら検討したい」(環境影響評価室)と話しており、経過措置の条件や内容が焦点となりそうだ。
 パブリックコメントは10月28日必着で募集中。見直し案は「ひょうごの環境」ホームページで公開し、県民情報センターでも閲覧できる。問い合わせは同室審査情報班Tel078・341・7711(内線3335)。


政治 ]

掲載紙面(PDF):

2020年10月24日号(2389号)1面 (4,519,018byte)


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