2021年01月24日
「文化によるまちづくり」をテーマに文化政策の重要性を語った平田オリザさん
祖父の出身地という縁で赤穂市の市政特別アドバイザーに昨年8月就任した劇作家の平田オリザさん(58)が24日、中広の市文化会館ハーモニーホールで講演。「文化によるまちづくり」と題し、文化政策から人口減対策や地域活性化につなげるアプローチについて語った。
平田氏は、雇用さえ用意すれば若者が残った過去の時代は終わり、「まちづくりの必須アイテムとして文化、教育というものを捉えていなきゃいけない時代になってきた」と述べた。
思考力や表現力に加え、主体性、多様性、協働性を重視する方向へ大学入試改革が進み、感性やコミュニケーション能力など「身体的文化資本」が進学や就職に直結すると指摘。身体的文化資本を幼少期から育める環境のある自治体がIターン、Uターンを呼び込めるとし、「地方ほど文化政策が必要になる」と語った。
また、フランスのカンヌのように人口数万人の小都市が映画祭や音楽祭などでまちおこしに成功している事例を挙げ、「赤穂も姫路城という巨大コンテンツを隣に抱えていて、知名度があって、温泉があって、美味しい食がある。長期滞在を狙うためには、昼のスポーツと夜の芸術文化が必須」と提言。市政特別アドバイザーとして、「赤穂の文化政策、教育政策そして観光政策をお手伝いしていきたい」と抱負を話した。
[ 文化・歴史 ]
掲載紙面(PDF):
2021年1月30日号(2402号)4面 (8,157,171byte)
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