2021年04月23日
ポットから植木鉢へ植え替えられた宮前桜の二世苗
道路拡幅に伴い、尾崎の宮前児童遊園で伐採撤去されたソメイヨシノを挿し木で残した二世苗が生育し、このほどポットから植木鉢に植え替えられた。このまま順調に育てば、1年後に定植できる見込みという。
赤穂八幡宮の向かいにある宮前児童遊園にあった樹齢約40年のソメイヨシノは、公園の一部が車道や歩道になることを受けて、一昨年7月に撤去された。「地域の人たちにとって愛着のある宮前桜を二世苗で残そう」と、地元まちづくりグループ「尾崎のまちを考える会」(目木敏明会長)が伐採前に挿し木を作った。
最初に作った挿し木約60株は残念ながら根付かず、作業を引き受けた地元の造園業、頭巾喜和さん(53)=播美造園代表=が新たに20株を挿し木。枯らさないように手厚く世話をした結果、2株が生き残った。
一本は80センチほどの高さに伸び、もう一本は枝分かれして約40センチ。頭巾さんによると、「人間でいうと、小学校低学年くらい」の段階だという。植木鉢へ植え替えることで、さらに根がしっかり張り、来年の春までには高さ1・5メートル前後まで伸長する見込み。そうなれば定植可能になるという。
植木鉢への植え替え作業を見守った目木会長は「よくここまで育ってくれた」と目を細めた。子どもの頃から宮前桜を見て育ったという同会理事の小國信一さん(53)は「あの桜はどうなった、と気に掛けている地元の人も多い。一年後が楽しみ」と移植できる日を心待ちにした。
[ 街ネタ ]
掲載紙面(PDF):
2021年4月24日号(2414号)2面 (6,447,286byte)
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