2021年05月31日
写真はイメージで、記事とは関係ありません
赤穂市内の新型コロナウイルスワクチン接種会場で27日、使用済み注射器が誤って別人に刺されたミスについて、使用後に机の上に放置されていた空の注射器を中身を確認せずに注射していたことが市への取材でわかった。
市によると、同日午後3時50分ごろ、市内の集団接種会場で接種担当の看護師が高齢者に接種済み券交付場所を案内しようと、使用済み注射器にキャップをして机の上に置いて持ち場を離れた間に、ワクチン本数が足りなくなった別の持ち場の看護師が未使用の注射器と勘違いして持ち出し、70代男性に刺したという。マニュアルでは、使用前の注射器はトレイに置く取り決め。接種前には注射器の内容量を目視で確認し、使用後はキャップを付けずに針と本体部分を分離して廃棄箱に入れるルールになっているが守られていなかった。
接種終了時刻の午後4時になり、予約者全員が接種を終えたはずにもかかわらず未使用の注射器がトレイに1本余り、看護師を集めて聞き取り。一人が「接種時に違和感があった」と申告し、ミスが発覚した。市によると、B型肝炎、C型肝炎など6種類の感染症を対象にした血液検査の結果、最初に接種した高齢者はキャリアではなかったという。70代男性への検査でも健康被害は確認されず、翌日にワクチンを投与したという。
市は、「接種前の注射器の内容量確認、使用済み注射器の廃棄を適切に行うよう、すべての会場に徹底を指示した」(新型コロナワクチン接種対策室)とし、各会場が独自に定めている接種マニュアルについても「見直すべき点がないか検証を求めた」という。
同じブースで接種を受けた人たちへの検査については、「誤って注射された方が特定できており、必要ないと考えている」とした。また、どの接種会場でミスが起きたかについては、「さまざまな意見があると思うが、今後の接種を円滑に進めるために公表しない」とした。
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別ブースの看護師が使用済み注射器を使った経緯について加筆しました。(2021年6月1日8時40分)
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使用済み注射器がマニュアル通り廃棄されていなかった理由について、赤穂市は当初、「ワクチン投与を受けて椅子から立ち上がろうとした高齢者がよろめき、接種を担当した看護師が使用済み注射器を机の上に置いて介助」したためと取材に説明していましたが、6月1日に再調査した結果、「高齢者がよろめいて介助したという事実はなく、『接種を終えた高齢者に接種済み券交付場所を案内するため、接種を担当した看護師が使用済み注射器を机の上に置いて持ち場を離れた』のが正しかった」と訂正がありました。この訂正に基づき、記事を修正しました。(2021年6月1日15時15分)
[ 社会 ]
関連サイト:
掲載紙面(PDF):
2021年6月5日号(2419号)1面 (6,435,561byte)
コメント
その後も全国各地で接種ミスが続いてますが、ワクチンに色をつけることってできないのでしょうか。そうすれば、空っぽを打ったり、生理食塩水だけ打ったりとかのミスはなくなるのじゃないかなと思いました。
投稿:素人考えですが 2021年06月27日
私的に思うのですが、ヒューマンエラーを防ぐ為&迅速化とする為に完全分業化を
徹底するべきと思います。
第一グループ = ワクチン・スタンバイ 係
市内の薬剤師、検査技師などが担い、ワクチンバイアルの解凍、希釈、シリンジ
への充填、バットに10本ずつ並べる…を確実に行う(充填済みは、6時間内使用)
第二グループ = 接種 係
腕まくり&消毒&監視 を行うサポート役 と 注射器での接種役 の2名で行う
使用済みは、針にキャップをせず、どんどんゴミ箱へ廃棄する(1名接種30秒)
第三グループ 誘導と副反応監視 係
ルート誘導や細かな案内は、市の一般職員でも可能。監視は、看護師がメインで
問題が有れば待機している医師が出動し対処する
第4グループ 後始末 係
ゴミ箱内の危険な注射針は、防針手袋 をした担当者が会場閉鎖後に行う
こんな感じにすれば、大幅に接種人数を増やす事が出来ると思います。世間では
高齢者のみならず、企業や大学生も…とまで言われ始めていているので赤穂市も
創意工夫が必要と思います。ワクチン未接種は、市民を危険に晒しているのと同じ
事です。時間をかけている場合では、ありません。その気になれば土日を利用して
総合体育館、ハーモニーホール、市民会館等でも出来ると思います。
投稿:ねこ 2021年06月01日
「いくら最初の被接種者がC型肝炎患者でなく、後の被接種者に問題が無かったとしても立派な医療事故だと思います。」とのご指摘は、そのとおりだと思います。
赤穂市も問題を認めて各接種会場に指導と検証を求めたとのことですので、改善に期待したいと思います。
ミスをした方には担当から外れてほしいとのご意見もありましたが、それよりも今回の件をしっかり反省した上で復帰していただくことが、その方にとっても、公益にとっても望ましいのではないでしょうか。
投稿:赤穂民報 2021年06月01日
赤穂民報様、ご回答ありがとうございます。
しかしながら、新たな疑問が出てきました。
未使用か使用済みかは目視すれば区別が付くのであれば、何故使用済みと気付かなかったのか、また、使用済みであれば注射器のプランジャ(押すところ)は奥まで入り込んでいるはずなので、使用すると押しても動かないはずなので、違和感ではすまないと思います。
何故、違和感で済ませたのか?
接種担当者が持ち場を離れて案内したことについて、私の義母は中央病院で接種しましたが、それこそ、ずっとスタッフの方がエスコートしてもらえたとのことでした。
時間帯、場所によって運営方法に差があるのか?
注射器が無くなり別ブースに取りに行ったことについて、取りに行くことは良いとして、何故トレーの中の注射器ではなく机の上の注射器を取ったのか?
別記事で間違えた接種担当者を責められないとコメント有りましたが、私はトレーからではなく、机の上の注射器を取り、注射器の目視確認もせず、プランジャが奥まで入り込んで動かない注射器を使用して、後から違和感がしたで済ませている方には接種担当者から外れていただきたいと思います。
いくら最初の被接種者がC型肝炎患者でなく、後の被接種者に問題が無かったとしても立派な医療事故だと思います。
赤穂市には、接種ルールの再徹底と運営方法の見直しをしてもらわないとと思います。
投稿:疑問点 2021年06月01日
「疑問点」さん:
≫一回の接種で注射器内のワクチンをほぼ全て注射するものと思っていましたが、未使用の注射器と見間違える程、注射器に残っていてワクチンとして効果あるのですか?
赤穂市によると、「ワクチンの量は1本0・3??と少量だが、目視で確認すれば使用前のものか使用済みかは見分けがつく」とのことです。使用済みの注射器に未使用の注射器と見間違える程のワクチンが残っていることはありません。したがって、使用済み注射器を刺して効果はありません。
≫接種担当者が介護のためにブースを離れたとのことですが、介護担当者のような方は会場におられないのでしょうか?
この点も含めて、赤穂市は「見直すべき点がないか検証を求めた」としています。
≫ブースが無人になっていたとして、何故別ブースの接種担当者が無人のブースの注射器を使用したのか?
準備していたワクチン入り注射器が先になくなったブースの看護師が、別のブースに残っているワクチン入り注射器を取りに行き、誤って使用済みの注射器を持ち出したとのことです。
投稿:赤穂民報 2021年06月01日
今回の事象で疑問点があるのですが、
一回の接種で注射器内のワクチンをほぼ全て注射するものと思っていましたが、未使用の注射器と見間違える程、注射器に残っていてワクチンとして効果あるのですか?
接種担当者が介護のためにブースを離れたとのことですが、介護担当者のような方は会場におられないのでしょうか?
接種効率から見てもおかしいように思います。
我が家でも義母が先日接種して来ましたが会場には多くのスタッフがおられ、スイスイ進んでいたと聞きました。
ブースが無人になっていたとして、何故別ブースの接種担当者が無人のブースの注射器を使用したのか?
以上、接種について、基本的な部分だと思うので、赤穂民報様、取材していただけたらと思います。
ここからは愚痴になりますが、テレビニュースでは墨田区では7月の内に高齢者以外の接種が始まりそうだと放送されていましたが、赤穂市では7月中には高齢者の接種は終わらないようですね。
赤穂市では高齢者以外の接種は何時になるのか、もうちょっとなんとかならないのでしょうか?
投稿:疑問点 2021年06月01日
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