2021年11月06日
文部科学大臣の地域文化功労者表彰を市に報告した「坂越の船渡御祭保存会」の原清会長(左)と生浪島堯宮司(右)
永年にわたり「坂越の船祭」(国指定重要無形民俗文化財)の保存と継承に尽力し、地域文化の振興に功績があったとして、「坂越の船渡御祭保存会」(原清会長)が1日、文部科学大臣から地域文化功労者表彰を受けた。
「坂越の船祭」は坂越・大避神社の例祭。毎年10月第2日曜に本宮があり、天幕や五色の吹き流しで装飾した頭人船、神輿船、獅子船など11艘(一部は県指定文化財)の船団が御旅所のある生島へ巡航する。大阪天満宮の天神祭、広島・厳島神社の管絃祭とともに瀬戸内三大船祭の一つに数えられ、2012年に国指定重要無形民俗文化財に選定された。日本遺産「『日本第一』の塩を産したまち 播州赤穂」の構成文化財の一つにもなっている。
同保存会は「坂越の船祭」が1992年に文化庁の「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」に選択されたことを契機に翌年設立され、神社・地域と連携して行事の伝承に努めてきた。2014年に赤穂市文化振興者賞、昨年には兵庫県知事表彰の「ともしびの賞」を受賞した。
原会長と生浪島堯宮司は4日に市役所を訪れ、大臣表彰を報告。坂越地区在住で氏子として20歳から祭りに参加してきた牟礼正稔市長は「行事を伝承していく励みになる」と喜んだ。原会長は「一番の課題は祭りの担い手。祭りに参加したいので坂越に住みたいという人が出てくれば」と話し、牟礼市長は「地域の魅力を定住促進につなげる仕組みや仕掛けをつくっていきたい」と応じた。
[ 文化・歴史 ]
掲載紙面(PDF):
2021年11月6日号(2437号)1面 (6,546,986byte)
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