2022年04月02日
▼赤穂市民病院の院長交替に伴う記者会見。医療事故多発が明るみになって以降、報道の直接取材に応じなかった藤井隆院長が定年退職を前にようやく姿を現した。
▼弁護士を同席させ、ほとんどの質問で「係争中」を理由に回答を差し控えた。すでに病院自ら報道発表済みの内容まで「係争中のことなので答えられない」とした発言からは説明責任を果たそうという姿勢は感じられなかった。
▼会見で新たに判明したのは、さらに3件の医療事故があったということだ。病院は合計11件のうち医療過誤は1件で、あとの10件は「合併症によるもの」「手術後に経過が思わしくなかった。明らかなミスではない」などとして医師の過失を否定している。
▼だとすれば、なぜ当該医師に手術禁止という重い処分を科したのか。あるいは、医療過誤のあった1件が手術禁止にしなければならないほどの重大な過失だったのか。ならば、その時点で手術禁止にすべきだったはずだが、実際はその後も手術を執刀し、事故が続いた。
▼関係者証言によれば、問題の医師は手術禁止処分後も手術で事故を起こしたとされる。院長としての監督責任を問うたが、「個人情報のため、回答を差し控える」との返答だった。「監督責任」は「個人情報」だろうか。
▼藤井氏は3月末で去り、後には濁った泥沼のように底が見えない疑問が残った。新体制で濁りが浄化されることを望む。
[ コラム「陣太鼓」 ]
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掲載紙面(PDF):
2022年4月2日号(2457号)1面 (9,501,397byte)
コメント
今回の件に関してはライバル紙の赤穂新聞も同じようなスタンスで報道してるから信憑性は高いと思いますよ
同業者という人はネット情報しか知らないから赤穂民報しかないと思ってるのでしょうが
おそらく赤穂の医療関係者ではないんですかね
投稿:赤穂市民 2022年04月04日
赤穂民報様
>>訂正を要望いたします。
同業者様のコメントに『当該医師は、脊椎の手術は初めてだったような記載がありました。』とありますが、神戸新聞さんの記事では『医師が初めて執刀した「腰椎後方除圧術」の手術で、』と記載されています。ご存じの通り、腰椎だけではなく頚椎も脊椎であり、腰椎の手術は初めてだが、頚椎の手術では主執刀経験があった可能性もあり、「脊椎」と一括りにして書かれますと誤解と混乱を招く恐れがございます。お手数をおかけして申し訳ありませんが、訂正をお願いいたします。
腰椎後方除圧術の誤りです。脊椎手術とはありませんでした。申し訳ありません。
投稿:同業者 2022年04月04日
「同業者」さん:
≫赤穂民報は完全な民営ですか。
そうです。
≫インデペンデントですか。
外部からの出資を受けていないかとの意味でしょうか。受けていません。
≫いままで赤穂市などから補助金等を得たことはありませんか。
広告掲載の注文(例えば、求人広告や市制施行70周年のメッセージ広告)を受けて、その広告料をいただいたことはありますが、補助金や助成金を受けたことはありません。
投稿:赤穂民報 2022年04月03日
同業者様
訂正を要望いたします。
同業者様のコメントに『当該医師は、脊椎の手術は初めてだったような記載がありました。』とありますが、神戸新聞さんの記事では『医師が初めて執刀した「腰椎後方除圧術」の手術で、』と記載されています。ご存じの通り、腰椎だけではなく頚椎も脊椎であり、腰椎の手術は初めてだが、頚椎の手術では主執刀経験があった可能性もあり、「脊椎」と一括りにして書かれますと誤解と混乱を招く恐れがございます。お手数をおかけして申し訳ありませんが、訂正をお願いいたします。
投稿:関係者 2022年04月03日
赤穂民報様
最後に、質問です。赤穂民報は完全な民営ですか。インデペンデントですか。いままで赤穂市などから補助金等を得たことはありませんか。
これは、純粋な疑問です。完全な民営であればそれで問題ないと思います。
やめた人間、やめる人間には厳しい報道のように感じたので。。。
投稿:同業者 2022年04月03日
副業については、関係者の証言に加えて、証言とは別の手段でも事実と信用できる情報が確認できたため記事化しました。
指導医の責任については、記事にできる状況になっていないため記事にしていません。繰り返しになりますが、いずれ事実確認できれば記事にする考えです。
投稿:赤穂民報 2022年04月03日
>>一般論として、指導医の責任はあると思います。
しかし、現時点で病院は、一連の医療事故について、2021年12月17日発表のニュースレポートで明らかにした内容以外は、ほとんどの取材に対し、「係争中」あるいは「個人情報」を理由に回答していません。したがって、手術がどのような体制で行われたのか、指導医がどのような指導を行っていたのか、なども含めて一切明らかにしていません。
副業については病院は明らかにしていないのに報道したのに、指導医については病院が明らかにしていないから報道しない。
→なんかおかしくないですか。
投稿:同業者 2022年04月03日
失礼しました。神戸新聞の記事でした。
https://www.kobe-np.co.jp/news/seiban/202112/0014921348.shtml
投稿:同業者 2022年04月03日
「同業者」さん:
≫≫当該医師は、脊椎の手術は初めてだったような記載がありました。
当該医師が脊椎の手術経験があったか、なかったか、赤穂民報は把握していません。記事にも書いたことがありません。
≫≫以前にも記載しましたが、どんな外科医にも初めての執刀はあります。もちろん指導医の安全担保のもと行われるのが通例と思われます。指導医の責任についてはいかがお考えですか。これまで指導医についての言及は一切見当たりませんでした。それがだれかという問題ではなく、個人を責めることに違和感を感じています。
一般論として、指導医の責任はあると思います。
しかし、現時点で病院は、一連の医療事故について、2021年12月17日発表のニュースレポートで明らかにした内容以外は、ほとんどの取材に対し、「係争中」あるいは「個人情報」を理由に回答していません。したがって、手術がどのような体制で行われたのか、指導医がどのような指導を行っていたのか、なども含めて一切明らかにしていません。
赤穂民報は関係者への取材で、ある程度は手術時の体制について情報を得ていますが、今のところ記事にできるだけの確証はないため、記事にしていません。いずれ事実関係が確認できた時点で記事化するつもりです。
投稿:赤穂民報 2022年04月03日
赤穂民報様
当該医師は、脊椎の手術は初めてだったような記載がありました。以前にも記載しましたが、どんな外科医にも初めての執刀はあります。もちろん指導医の安全担保のもと行われるのが通例と思われます。指導医の責任についてはいかがお考えですか。これまで指導医についての言及は一切見当たりませんでした。それがだれかという問題ではなく、個人を責めることに違和感を感じています。
投稿:同業者 2022年04月03日
「同業者」さん:
≫≫副業云々も病院からの発表でしょうか。公務員の副業は決して褒められたものではありませんね。真偽はともかく、連続医療事故と副業はあまり関係ないと思いますが。バイトをするような医師は職務に専念していないから事故を起こすのだということでしょうか。
副業問題については、病院の発表はありません。これまでの記事で書きましたとおり、病院は副業問題について赤穂民報の取材に、昨年12月時点で「承知していない」、今年2月時点で「個人情報のため、また守秘義務に関することであるため、答えられない」、そして3月27日の記者会見では「そのような噂があったということは聞いている。病院としては承知していない」と回答しています。
当該医師が副業していたとみられる2021年1月ー2月は、赤穂市民病院で手術禁止処分を受けていた時期でもあります。副業先の医療機関で手術を担当する可能性もあり、赤穂市民病院が副業の情報を把握していたのであれば、直ちに当該医師と副業先の医療機関に確認すべきだったと考えています。職務専念義務違反だけの問題ではないと考え、医療事故問題と関連付けて報じています。
投稿:赤穂民報 2022年04月03日
赤穂民報様
真摯なご回答ありがとうございます。偏向報道という印象をもったのは事実です。これはあくまで主観です。皆様はどう思われているのでしょうか。
重要なのは、どういうつもりで報道したかではなく、市民がどう受け取ったかではないでしょうか。当初の記事のコメントをみると、意図されている報道とは違った受け取り方をされているような気がします。
病院側の発表にも問題があるようですね。赤穂民報に非はないのかもしれませんね。
副業云々も病院からの発表でしょうか。公務員の副業は決して褒められたものではありませんね。真偽はともかく、連続医療事故と副業はあまり関係ないと思いますが。バイトをするような医師は職務に専念していないから事故を起こすのだということでしょうか。
真摯に報道に向き合っておられる皆様の尊厳を踏みにじるような表現があったのであれば謝罪します。
投稿:同業者 2022年04月03日
「同業者」さんの投稿について赤穂民報として主張させていただきたいことがあります。
≫≫●一連の事故?について、他にも関与している医師(指導医)がいるはずなのにあたかも一人のみが事故を起こしたように記述。
医療事故があった手術に当該医師の他に誰が関わっていたのかについて、病院は一切明らかにしていません。赤穂民報では、ある程度の取材はできていますが、記事に書ける段階ではありませんので記事にしていません。
≫≫●事故と過誤は、おそらく一般人からすれば、ともすれば同義になる可能性があるにも関わらず、全て過誤と誤認させるような記述が見受けられること。(過去のコメントなどから市民がどう受け止めているか推測は可能なはず。)
赤穂民報はこれまでの記事の中で、「医療事故(医療に関わる場所、医療の全過程において発生するすべての人身事故で医療従事者の過誤・過失の有無を問わない)」「医療過誤(過失のある医療事故)」といった説明を掲載しています。
≫≫●連続医療事故と記述するなど、あたかもかなりの確率で事故が起きていたと誤認させる書き方をしていること。(もちろん何例中何例で予後が悪かったのかきちんとした裏付けの元書かれていると思いますが。。。)
記事では、当該医師が2019年7月の着任から翌年2月末までの8か月間で関わった手術で医療事故8件が発生したと記載しました。確率の高低については触れていません。
病院が明らかにしているデータとしては、2019年度(2019年4月1日?2020年3月31日)の1年間で脳神経外科が実施した手術は100件です。このうち当該医師が執刀した手術件数については病院は明らかにしていません。
≫≫●事故とは関係のない報道。当該医師の信用を毀損することを目的としたような記事もあること。
「事故とは関係のない報道」とは何を指しておられますか。赤穂民報としましては、関連のある事柄しか記事にしていないつもりです。
≫≫かなりの偏向報道の疑いがあります。何らかのプロパガンダではないかとすら感じてしまいます。赤穂民報は当該医師に恨みでもあるのでしょうか?医療者としての常識とはかけ離れています。
きちんとした裏付けがあるならそれは提示すべきです。もっときちんと持っている根拠は提示すべきです。
一連の医療事故については、赤穂市民病院の医療の質、医療安全に関わる問題と認識しています。例えば、以下の疑問について市民は知る権利があるはずです。
・どのような事故が起きたのか(赤穂市民病院の医療安全実施要項に基づいて公表すべき症例はなかったのか)
・事故を防ぐことはできなかったのか(もっと早い段階で事故を予見できた可能性があるのではないか)
・病院の医療安全管理体制は機能していたのか
・どのような検証により、医療過誤を判断したのか
・なぜ、当該医師が手術禁止処分中に手術(医療事故も発生)を行ったのか。それによる関係者の処分は行ったのか
本来は、病院が自ら事実関係と再発防止策を説明した上で信頼回復に努めるべきと考えますが、今のところ、事実関係すら明らかになっていません。赤穂民報は、これらの疑問について引き続き取材し、証拠や証言などで記事化できる状況になった時点で公表していく考えです。
投稿:赤穂民報 2022年04月03日
追記
●一連の事故?について、他にも関与している医師(指導医)がいるはずなのにあたかも一人のみが事故を起こしたように記述。
●事故と過誤は、おそらく一般人からすれば、ともすれば同義になる可能性があるにも関わらず、全て過誤と誤認させるような記述が見受けられること。(過去のコメントなどから市民がどう受け止めているか推測は可能なはず。)
●連続医療事故と記述するなど、あたかもかなりの確率で事故が起きていたと誤認させる書き方をしていること。(もちろん何例中何例で予後が悪かったのかきちんとした裏付けの元書かれていると思いますが。。。)
●事故とは関係のない報道。当該医師の信用を毀損することを目的としたような記事もあること。
かなりの偏向報道の疑いがあります。何らかのプロパガンダではないかとすら感じてしまいます。赤穂民報は当該医師に恨みでもあるのでしょうか?医療者としての常識とはかけ離れています。
きちんとした裏付けがあるならそれは提示すべきです。もっときちんと持っている根拠は提示すべきです。
投稿:同業者 2022年04月03日
赤穂民報さんの報道が一方的といわれるのが理解できません。
市や病院が果たして納得いく説明をしているでしょうか。そうは思えません。
投稿:左右にブレるだけ 2022年04月03日
記者会見でも院長先生が「当院について様々な報道がなされ市民や市議会、患者様をはじめ多くの方にご心配をおかけしていることを大変遺憾に思っております」とおっしゃってますよね。医療事故11件といっても医療過誤は1件のみでその他は合併症や術後の経過が思わしくなかったということですから、報道が騒ぎすぎなのだと思いますよ。
投稿:騒ぎすぎ 2022年04月03日
コメント読んで頂いていることを嬉しく思います。ありがとうございます。
「医療行為を怖がる」が憶測かどうかについて気になったので、コメントします。これについては、医療者自身、自覚がなく報道が判断に影響することもあるので、憶測云々は少し的外れな気がします。
投稿:同業者 2022年04月03日
病院関係記事では、「同業者」さんのコメントが他方の考え方もわかるので参考になります。
投稿:多様性 2022年04月03日
いろんな立場の意見があることは悪いことではないと思います。赤穂民報の報道は、かなり一方的なのではないかという印象はあります。
投稿:市民 2022年04月03日
信用を地に落としたのは杜撰な赤穂市民病院の幹部たちではないですか?あの記者会見の動画を観た人なら誰もがそう思うはずです。「内部の医師は医療行為を怖がり」とありますが、それは事実ですか?元市民さんの憶測ではないですか?十分な医療を受けられない可能性が高まったとしたら、それは報道によるものではなく、赤穂市民病院の管理体制によるものではないでしょうか?
投稿:赤穂市民 2022年04月03日
報道によって信用が落ちたという言い方はどうなんでしょうか
報道が事実でないのならその言い方は正しいですが、事実なら報道ではなく事実で信用が落ちてるんですよ
もし事実でない事があるなら提示して頂きたいですし、万が一事実であっても信用の為に報道するなというのならとんでもない話ですよ
近ごろ妙に市民病院を庇うようなコメントが出てきているように思いますが、まさか関係者が擁護コメントを流しているという事はないですよね
投稿:読者 2022年04月03日
報道によって赤穂市民病院の信用は地に落ち、内部の医師は医療行為を怖がり、赤穂の医療が崩壊したことは紛れもない事実です。十分な事実精査のもと、報道する義務が報道機関(赤穂民報が報道機関かどうかはわかりませんが)にはあります。今後、赤穂市民は、十分な医療を受けられない可能性が高まった可能性は否定できません。
投稿:元市民 2022年04月03日
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