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漂着ごみから考える地球環境

2024年07月22日

 身近な地域をフィールドに子どもたちが環境について学ぶ「赤穂こどもエコクラブ」の学習会が21日、坂越のふるさと海岸であり、小学4〜6年生の児童13人が浜に流れ着いた漂着ごみの回収を通して環境問題を考えた。


海岸の漂着ごみを通して環境について考えた「赤穂こどもエコクラブ」の学習会

海岸の漂着ごみを通して環境について考えた「赤穂こどもエコクラブ」の学習会


 講師は坂越在住のプロダイバーで水中カメラマンでもある菅原真樹(すがはら・まき)さん(60)。環境保全NPO「ブライト・ホヌア・ジャパン」の理事長として子どもたちへの環境教育にも取り組んでいる。

 かつてハワイに26年間暮らした菅原さんは、現地のビーチに漂着したごみの中に加古川の焼肉店のライターを見つけた経験談を話しつつ、世界の海にすでに1億5000万トンを超えるプラスチックごみが漂流しているとされる推計を紹介。波や紫外線によって微細なマイクロプラスチックとなり、食物連鎖に伴って魚や鳥、ひいては人間の健康にも深刻な影響を与える恐れを指摘した。

 参加者は実際に海岸でごみを収集。15分間の活動でペットボトルや食品トレーなど数多くのプラスチックごみが見つかった。特に目立ったのは長さ2センチ、直径1センチほどのプラスチック製の筒で、牡蠣の稚貝とともに県外から持ち込まれたものだという。


牡蠣の稚貝養殖で使われたとみられるプラスチック製の筒

牡蠣の稚貝養殖で使われたとみられるプラスチック製の筒


 「プラスチックは、どんなに小さくなっても、消えてなくなることはありません。世界中で深刻な問題だけど、小さいことからやらないと解決できない問題」と菅原さん。回収したごみを前に、木津の大地慶(おおち・けい)君(11)=高雄小6年=は「自分にできることを考えようと思った」と関心を高め、中広の難波風香さん(11)=赤穂小5年=は「きょう学んだことをお父さんとお母さんに伝えたい」と話した。


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