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財政再建へ改革プラン案 115事業で廃止・見直し 職員給与3%カットも

2026年09月05日

 赤穂市は、深刻化する財政状況を立て直すため、2027年度から5年間を計画期間とする「赤穂市財政改革プラン2026(案)」をまとめた。

 市民病院の指定管理者制度への移行だけでは財源不足を解消できないとして、すべての事務事業を点検。事業の廃止・縮小や人件費削減、歳入確保などを実施し、臨時的な財源対策を含め5年間で約45億3千万円の改善効果を見込む。市はプラン案に対する市民の意見を募集した上でプランを決定し、実行へ移す考えだ。

 市によると、一般会計は2024年度決算で5年ぶりに財源不足となり、25年度も2年連続で財政調整基金を取り崩した。来年4月の市民病院の指定管理者制度移行に伴い、市の試算では病院事業の債務解消に31億円、病院職員の退職手当に17億円が必要となるほか、一般会計へ転任する職員の人件費として年間9億円を見込む。このまま対策を講じなければ、財政調整基金は29年度に底をつく見通しだ。

 そこで溝田康人副市長を会長に部長級職員で構成する「財政改革会議」を昨年度立ち上げ、「31年度末に10億円以上の基金残高を確保」することを目標に、市の事務事業計850件について事業の必要性や費用対効果などを検討。26事業を「廃止」、89事業で「一部見直し」を行う案をまとめた。

 プラン案の歳出削減で最も大きいのが人件費の見直しで、すでに実施している管理職手当の5〜10%削減に加え、職員の給与を一律3%カットして3億4200万円を削減。市民病院から市役所への職員転任を踏まえて会計年度任用職員の配置を見直し、19億6000万円を削減する。さらに正規職員の新規採用抑制で1億円の効果を見込む。

 市民向け事業では、紙媒体の「回覧広報あこう」を廃止し、敬老祝金は米寿を1万円から5千円、白寿を2万円から1万円に半減。牟礼正稔市長が「最重要施策」に位置付けてきた子育て支援施策についても、 幼児2人同乗用自転車購入助成、第3子いきいき子育て応援、チャイルドシート購入費助成を廃止するほか、 母子世帯等奨学金支給事業の新規受付を終了する。

 産業・観光分野では、中小企業向けの経営安定資金融資は新規融資を廃止。義士祭開催運営補助金を年間220万円削減し、唐船サンビーチ海水浴場の開設を取りやめる。

 「公共施設のあり方見直し」として、民俗資料館と美術工芸館を28年度から当面の間休館、旧坂越浦会所や有年考古館など5施設を週4日開館に縮小。庁舎窓口の開庁時間の短縮を検討するほか、児童館は週1日程度の休館日を設ける。「赤」の字をかたどった高山イルミネーションは「観光施策として十分な効果が認められない」などとして廃止する。

 各種団体への補助金も削減対象とし、多くの事業で補助額の減額を盛り込んだ。

 ハード事業については、各年度の投資的経費に充てる一般財源を26年度当初予算と同程度の4億円程度に抑え、新規事業は「原則凍結または延期を検討する」としている。

 一方、歳入面では、市税収納率を西播磨4市3町の平均水準まで引き上げ、年間5千万円の増収を目指す。ふるさとづくり寄付金は年間3億円から4億円、企業版は1000万円から3000万円への増収を目標。5年間で6億6500万円の歳入増を見込む。さらに、物価上昇などを踏まえて使用料・手数料の値上げを検討する考えも示している。

 市の試算では、仮にプラン案通りに実行できたとしても、5年間の収支は累計で約8億2千万円の赤字になるという。市は「32年度以降も必要に応じて財政改革に取り組む必要がある」とし、「見直しの理由や必要性、将来に期待される効果について丁寧に伝え、市民と行政とが危機感を共有しながら改革を進めていく」としている。

 プラン案は市のホームページのほか、市内各公民館と市財政課で閲覧できる。市民の意見を聴くパブリックコメントは9月28日(月)まで受け付ける。問い合わせは財政課(Tel43・6864、ファクス43・6892、メールzaisei@city.ako.lg.jp)。



政治 ]

掲載紙面(PDF):

2026年9月5日号(2658号)1面 (9,090,684byte)


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