2009年05月01日
生まれたばかりのひなを見守るコブハクチョウ=読者提供
親鳥の背中に乗ったコブハクチョウのひな=読者提供
赤穂城跡に生息しているコブハクチョウが今春産んだ卵から、ひなが1羽生まれた。卵はあと2、3個あるとみられ、誕生を知った人たちは「残りの卵も無事にかえってほしい」と祈りつつ、明るい話題を喜んでいる。
ひなが生まれたのは復元整備中の二之丸庭園。普段は一般立ち入り禁止の区域で、落ち着いた環境で子育てに専念できた。
庭園を管理する市都市整備課と事情をよく知る人の話を総合すると、つがいは3月20日ごろに営巣。その後、しばらくして産卵し、母鳥がずっと温めていた。外敵から母子を守ろうと、父鳥がずっと見張っていたが、当初6個あった卵は4月上旬に4個に。市はカラスなどの侵入を防ぐためのテグスを巣の上空に張って保護した。
最初にひなの姿が確認されたのは4月29日。庭園周辺を散歩していた人が親鳥のお腹のあたりで動く灰色の幼鳥1羽を見つけた。生まれたてで、ほとんどの時間は母鳥のお腹の下で過ごしているもよう。「背中に2羽乗っているのを見た」という人もある。
このつがいにひなが生まれたのは2年前の5つ子以来。当時から、ずっとコブハクチョウを気にかけている市内の男性は「昨年は卵がかえらず残念だったが、今年は無事に生まれてよかった」と笑顔で話した。
同庭園は5月2日(土)・3日(日)午前10時から午後3時までゴールデンウィーク恒例の特別公開。屋形船遊覧(乗船料200円、小学生以下無料)も行われる。
市は、人が巣に近づかないようにフェンスを設置。「大切な時期なので、やさしく見守ってあげて」と呼びかけている。
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