赤穂民報

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マンション火災に高所放水車出動せず

2008年02月23日

 2月12日夜に加里屋の9階建てマンションで発生した火災で、高層建築物での火災だったにもかかわらず、高所放水車が出動していなかったことが本紙の取材でわかった。市消防は「逃げ遅れた人がおらず、出動の必要がなかった」と話すが、火災出動時の対応を定めた市消防計画では、「5階以上の火災の場合は高所放水車を出動させるのが原則」になっており、対応に問題がなかったかどうか疑問だ。
 消防によると、第1報が入ったのは同日午後9時27分。マンション近くの人から「5階の部屋から火と煙が見える」という内容の通報があった。
 当時、消防署の当直者は15人。そのうち3人は別の救急事案で出動、2人は通信指令係のため、残りの10人全員が水槽付きポンプ車とポンプ車に分乗して5分後に現場に到着し、9時50分に鎮火した。その後の調べで、つけたまま外出したロウソクが倒れて燃え広がった可能性が高いことがわかった。
 消防は高所放水車を出動しなかった理由について、「逃げ遅れた人がいなかったため」と話すが、それが確認できたのは、現場到着した隊員と外出先から戻ってきた部屋の住人とが遭遇したとき。第1報が入った時点では、「逃げ遅れた人がないとはいえない状況」だった。
 また、10人いた署員をポンプ車2台と高所放水車の合計3台に分乗して同時出動することも可能だったことが判明。消防は「高所放水車も同時出動させるのが理想」と認めつつも、「消防活動はケースバイケースで判断ミスではない」と話している。


社会 ]

掲載紙面(PDF):

2008年2月26日(1781号)1面 (8,993,979byte)


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