赤穂民報

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450年の歴史、太鼓念仏

2008年03月08日

  • 伝統ある太鼓念仏で義士を慰霊する栗原・大念仏講のみなさん

    伝統ある太鼓念仏で義士を慰霊する栗原・大念仏講のみなさん

 滋賀県大津市の農村に古くから伝わる大念仏講の一行が1日、上仮屋の大石神社で回向念仏を奉納。義士の霊を慰めた。
 栗原地区は滋賀県南西部にある約80世帯の集落。平成18年3月の市町合併で旧志賀町から大津市になった。
 同地区では代々、鉦と取っ手付きの鋲打ち太鼓を鳴らしながら念仏を唱える先祖供養が受け継がれている。
 文献などの記録は一切存在せず、歴史や由来などは不明だが、12丁ある鉦のうち一つに「天文廿三亥年七月吉日」の刻字があることから、地元の人たちは「450年以上の歴史を持つはず」と大切に伝承。平成10年には「栗原の太鼓念仏」として県選択民俗無形文化財に選定された。
 毎年8月14日と24日に精霊の供養として奉納するのが通常だが、「忠義のために果たした勇気を見聞したい」と数年ごとに地区外の寺社で行う奉納旅行の目的地に赤穂を選んだ。
 講員とその家族14人で来穂。参拝後、拝殿前で講員6人が太鼓4張と鉦2丁を使って「ろっこう」と呼ばれる太鼓念仏を奉納した。
 代表の溝好雄さん(70)は「主君に報いる一心で討ち入った義士の純粋さに触れられたようで、すがすがしい気持ち」と晴れやか。「講員の高齢化など課題もあるが、伝統を後世に引き継げるようにがんばりたい」と話していた。


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掲載紙面(PDF):

2008年3月8日(1783・1784号)6面 (11,006,015byte)


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