2010年01月29日
国内唯一の専用貨車で輸送される三菱電機赤穂工場製の大型変圧器
日本に1台しかない特殊な貨車で重量150トンの変圧器を運搬する準備が鷆和の三菱電機赤穂工場(杉山勉工場長)で29日に整い、前後2台の貨車で製品をはさんで持ち上げる「吊り掛け式」と呼ばれる珍しい輸送形態が工場敷地内の引き込み軌道で報道関係者に公開された。
変圧器を主力製品とする同工場は昭和47年設立。新幹線用トランスで国内トップシェアを誇る。今回出荷するのは、熊本県城南町の緑川変電所に増設される220キロボルト変圧器(全長5・1メートル、幅約3・2メートル、高さ約4・2メートル)。九州電力から受注し、材料調達を含めて約10カ月かけて作られた。
運搬に使用するのは変圧器輸送の専用貨車「シキ611」(日本通運保有)で積載重量240トンは国内最大級。船舶輸送では熊本側の港から変電所までのルート上にある橋脚が重量に耐えられないため、JRの軌道に乗せる運搬方式を採用した。この貨車が同工場から出発するのは平成17年8月以来4年半ぶりという。
製品を吊り掛けた貨車は全長38メートル。機関車のけん引で30日夜に同工場を出発し、相生経由で山陽本線から鹿児島本線を通るルートで輸送する。他の電車が少ない夜間に時速45キロで走行し、2月6日未明に熊本県宇土市の宇土駅に到着する予定だ。
[ 商業・経済 ]
掲載紙面(PDF):
2010年2月6日(1881号)3面 (9,832,664byte)
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