赤穂民報

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南海地震想定して災害時訓練

2008年03月29日

  • 塩屋地区で行われた災害時訓練

    塩屋地区で行われた災害時訓練

  • 消防車の曲がりやすさを確かめた隅切り実験

    消防車の曲がりやすさを確かめた隅切り実験

 地域の防災意識を高めようと、塩屋地区でこのほど訓練と実験が行われた。
 塩屋向自治会(木村音彦会長、252世帯)は20日、「南海地震が発生し、赤穂市で震度6強」との想定で災害時訓練を実施。
 「おららの公園(塩屋第4公園)」に住民約200人が集まり、棒と毛布で作った応急担架でのケガ人搬送や救護所設営など10種類のプログラムを訓練した。
 中学生も車のジャッキを使って瓦礫に埋もれた人の救出訓練に参加。ジャッキをセットした板屋町の氏家麻緒さん(14)は「本当の災害のときも同じようにできるかどうか不安だけど、自分にできることがあれば協力したい」と防災意識を高めた。
 同地区では昨年11月、住民らがまちを歩いて制作した防災マップで災害時の行動をシミュレーション。その体験版として同自治会で初めて総合的な実地訓練を行った。
 中心になって企画した消防職員で自治会員の木村隆彦さん(46)は「災害が起こったときの行動を実感してもらえたのでは」と成果を話していた。
 22日には、「住みよい塩屋をつくる会」が緊急車両の迅速な現場急行に有効な「隅切り」の効果実験を行った。
 古くからの区画が現存する同地区は、建築基準法が定める道路中心から家屋まで2メートル以上の距離を確保していない箇所が多く残る。
 実験では、旧屋台蔵を取り壊した市有地横の交差点を利用し、従来は1メートルほどだった道路中心からの幅を2メートルに拡張。コーナー内側に長辺3メートルの二等辺三角形になる白線を引いて仮想の隅切りを設定し、車の曲がりやすさの違いを検証した。
 実際に消防ポンプ車を走らせたところ、単に道幅を広げただけでは困難だった曲折が、隅切りによって容易になることがわかった。
 同会の山田春美副会長(74)は「隅切りをした方が曲がりやすいことは一目瞭然。建て替えのときは地権者に協力を求めたい」と話していた。


社会 ]

掲載紙面(PDF):

2008年3月29日(1786・1787号)6面 (13,242,048byte)


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