2008年04月03日
無施錠だったのにチェック印が入っている確認簿
確認簿の拡大写真。外扉、内扉とも「施錠」したことになっている
赤穂市立図書館が先月末、正面玄関の施錠を忘れたまま閉館していたことが1日、本紙の取材でわかった。施錠を職員がチェックする確認簿には「施錠済み」の印が記入されていたことも判明。蔵書盗難などの被害はなかったものの、セキュリティ体制のずさんさは市民の批判を呼びそうだ。
本紙に寄せられた情報と図書館の話を総合すると、施錠ミスが発覚したのは3月29日から30日にかけての真夜中。通報者が帰宅途中に雨宿りしようと図書館の軒下に立ち寄ったところ、正面玄関の自動ドアが開扉。急いで帰宅して図書館に電話したが留守番電話だったため、「意を決して」豆田正明市長の自宅に電話し、無施錠を伝えたという。
作本文孝館長に連絡が届いたのは30日午前2時20分ごろ。マスターキーを持っている図書館職員が館に急行。外扉だけでなく内扉も無施錠で簡単に館内に侵入できる状態だったといい、警備会社のガードマンと異状がないことを確認して施錠した。
同館によると、前日は閉館時刻の午後6時を過ぎたころから施錠と消灯に巡回し、同6時半までに全員が退出した。約8時間、無人無施錠だったことになるが、幸い蔵書の盗難や備品の破損などはなかったという。
同館の戸締まりは主に2人の職員が交替で担当。「確認簿をつけながら、毎日決まったルートで施錠」し、正面玄関は最後に締めることになっている。この日の担当は40歳代の係長で、確認簿には正面玄関の外扉、内扉の両方にチェック印を記入していた。
係長は「締めたつもりだったが、忘れていたかも知れない」と半ばミスを認めており、口頭注意した作本館長は「今後はこのようなことのないように確認を徹底したい」と話している。
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