2010年10月13日
アートコンペで優秀作品賞の受賞作と寺村サチコさん
京都市左京区の平安神宮で7日まで開催されたアートコンペティション「第2回神々への捧げもの」で、赤穂出身の寺村サチコさん(24)=赤穂高出、多摩美術大学大学院1年=が優秀作品賞を受賞した。
「制作者の自由な発想と表現で神々へ捧げるアート作品」などをテーマに立体、グラフィック、絵画を募集したコンペ。206点の応募があり、うち一次審査を通過した62点が会場に展示され、公開審査の結果、入賞8点が選ばれた。
受賞作は糸でくくった布地を染料に浸し、生地の収縮と色彩で作品を表現した「絞り染め」のオブジェ。大学進学後、継続して取り組んでいる技法を用いた。赤、ピンク、黒、青など酸性染料6色を基に調合し、極薄のシルク地を染色。ところどころ脱色の工程も加え、自分がイメージする色合いを追い求めた。
1回の染色に平均約30分。その間、火にかけた鍋から目を離さずに、じっと待つ。毎日朝から深夜まで作業を繰り返し、2週間かけて完成。苦労して仕上げた作品に、英語で「祈り」を意味する「Prayer」と名付けた。
今後も11月の学園祭、来年1月に銀座で開く作品展と精力的に創作活動に励み、3月には初めての個展開催を故郷・赤穂で予定している。「どうすれば作品に強さ、存在感を与えることができるか、ずっと考えている」という寺村さん。夢があるからこそ生まれる悩みに向き合っている。
[ 文化・歴史 ]
掲載紙面(PDF):
2010年10月16日(1916号)4面 (11,262,910byte)
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