赤穂民報

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コラム【陣太鼓】納得できる税金の使い方とは

2008年04月19日

 ある政治学者が言うには、政治とは「民から集めた税の再分配」だという。世の中にはさまざまな立場や考えの人がいる。その中で誰もが納得するように分配することは至難の業だろう▼市は昨年から行財政改革の一環として事務事業評価を始めた。限られた予算をいかに有効に使うか―。今後はよりシビアな取捨選択を強いられよう▼西部診療所も健康カレンダーも「税の再分配」の一つだ。西部診療所の赤字額とカレンダーの印刷費はどちらも100万円代。「治療」と「予防」で目的は異なるものの、どちらも広く「健康」という分野に属する。どちらか一方をやめなければならないとすると、どちらを優先すべきなのだろうか▼西部診療所の廃止について病院は「赤字が主な理由ではない」とするが、過去の議会議事録を見ると、もっぱら「不採算だから廃止すべき」との意見しか出ていない▼「不採算」で言えば、その最たるものが駅周辺整備事業だ。市が公表している民事再生に伴う市の負担総額は約31億7000万円。西部診療所の赤字額を2000年以上補える金額である。失政の重大さを改めて思い知らされる。


コラム「陣太鼓」 ]

掲載紙面(PDF):

2008年4月19日(1791号)1面 (6,710,911byte)


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