2011年06月25日
定員を上回る参加で始まった防災リーダー講座
防災知識やノウハウの体系的な習得を目指してシリーズ開催される「西播磨地域ひょうご防災リーダー講座」が25日、上郡町光都の西播磨総合庁舎で始まった。各地域から自治会役員、企業の防災担当者などが講義とパネルディスカッションを聴講した。
地域防災で中心的役割を果たす人材育成を目的に平成16年から県広域防災センター(三木市)で毎年実施している講座。今年から西播磨、但馬、淡路を加えた計4会場に拡大され、西播磨会場には9市3町から定員60人を上回る74人が登録した。
初回のこの日は受講者同士の自己紹介後、庵逧典章・佐用町長が「今後のめざすべき地域活動について〜防災リーダーに期待すること」と題して講演。平成21年台風9号水害の経験を話した上で、「災害対応には行政だけでは人材に限界があり、それぞれの地域で判断能力のあるリーダーが必要」と述べ、「地域防災は特別な人たちだけの役割ではない。みなさんの取り組みが地域を救うことにつながる」と激励した。
続くパネルディスカッションは赤穂市から、「西播磨地域ビジョン委員長」の山本建志さん(57)、「震災・学校支援チーム(EARTH)」メンバーの有年中教諭、鳥山英樹さん(40)の2人も登壇。鳥山さんは「東日本大震災の惨状を見て、子どもたちへの防災教育が大事だと改めて思った。教訓や経験を伝えたい」と語り、コーディネーターと務めた山本さんは「地域リーダーの行動が住民の心を動かす。それぞれの立場でがんばりましょう」と呼びかけた。
講座は西播磨各地の会場で年内12回開かれ、気象予測、救急医療、災害時避難など広範なテーマについて各分野の専門家から学ぶ。修了者には防災士試験の受験資格が与えられる。赤穂からは8人が登録。阪神・淡路大震災以降、国内各地で災害ボランティア経験のある東有年の富田喜一郎さん(72)は「災害が起こる前にできる取り組みを学びたくて申し込んだ。全体像をつかめるように修了までがんばりたい」と話していた。
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