2011年08月10日
今年30回目を迎える妙典寺の団子汁供養=昨年のようす
戦中戦後の食べ物を象徴する団子汁を食して、食糧難に苦しんだ当時を振り返る「感謝と反省のつどい」が8月15日(月)、大津の妙典寺(井本学明住職)で行われる。
戦没者の慰霊行事として先代住職の学雄さんが昭和57年に始めた。「戦時中の貧しさの中、イモとだんごの入った汁で命を繋いだことを思い、平和への感謝と戦争への反省をかみしめたい」と終戦記念日に団子汁を振る舞い、それ以来毎年欠かさず続いてきた。学雄さんの没後も引き継がれ、今回で30回目の夏を迎える。
今年も寺の役員、自治会が設営を協力し、当日午前4時から婦人会のメンバーらがだしを取る。小麦粉を団子に丸めて約300人分を用意。できるだけ戦中戦後の食事に近づけようと、具は輪切りのサツマイモと刻みネギ、味付けも素朴なしょうゆ味だ。
「戦争という悲痛を乗り越えたご先祖に感謝しつつ、日々の生活を省みる機会になれば」と井本住職。「戦争の悲惨さ、平和のありがたさを次の世代にも語り継ぎたい」と話している。
団子汁供養は午前11時ごろから。11時50分から戦没者慰霊法要、正午に1分間の黙祷を行う。収益を災害義援金に活用するためのチャリティーバザーも。前日と当日の午後7時から9時まで境内に約200本のろうそくを灯し、先祖と震災犠牲者を鎮魂する。Tel43・9305。
[ イベント ]
掲載紙面(PDF):
2011年8月13日(1955号)1面 (10,045,782byte)
コメント
※コメントは投稿内容を赤穂民報社において確認の上、表示します。投稿ルールを遵守できる方のみご投稿ください。