2012年02月04日
「オイスター・シスターズ」としてカキのPRに活躍している=左から=船曳順子さん、百合子さん、晶子さん
「日本一おいしい地元のカキを広めたい」。赤穂市内で水産物卸業を営む家に生まれ育ち、そろって家業を手伝っている20代3姉妹がカキの魅力をPRするブログを開設。料理レシピや各地で行われている「かきまつり」のレポート記事などを発信し、人気を集めている。
地元産のカキ、アナゴなどを全国に出荷している「船曳商店」(中広東沖)の従業員、船曳順子さん(27)、百合子さん(25)、晶子(しょうこ)さん(24)。3人とも大学を卒業して東京や大阪などで就職したが、「父の仕事を手伝いたい」とUターンした。
「今まで食べた中で赤穂のカキが一番」と自負する3人は、同世代にもカキへの関心をもってもらおうと、昨年11月にブログ「オイスター・シスターズのつぶやき」を開設。日替わりで書き手を交代しながら、カキの調理方法や日常の出来事などをほぼ毎日更新している。
1月下旬からは各地で行われている「かきまつり」に足を運び、会場の様子を詳報。写真をふんだんに使った臨場感、親しみやすい記述が受けている。ツイッター、フェイスブックとも連動し、アクセス数は確実に増加しているという。
昨年12月には大手通販サイト「楽天市場」に「Oyster Sisters」の店舗名で出店。「殻付きの生カキを食べたいけど、殻むきで手を切りそう」という女性の声をヒントに、むき身と一緒にカキ殻を届ける「オイスターバーセット」を発売するなど、新たな顧客層の取り込みにアイデアを絞っている。
さらに3人は、「日本オイスター協会」が実施している「ジュニア・オイスターマイスター」の検定にも合格。カキの普及活動に貢献している女性を同協会が認定する「かき☆ガール」にも選ばれた。若者離れが進む水産業界全体にとっても、“看板娘”として期待の存在だ。
「爽やかな海の香り、ぷりぷりの食感が魅力」と赤穂産カキの長所を話すのは長女・順子さん。大人になるまでカキが苦手だったという二女の百合子さんは「食わず嫌いな人も、一度口にしてもらえれば美味しさをわかってもらえるはず」。ネットショップの“店長”を務める三女・晶子さんは「これからも私たちならではの視点で情報発信して、一人でも多くファンを増やしたい」と意気込む。
3人は5日開催の「赤穂かきまつり」では自社ブースで売り子をするかたわら会場を取材する予定。「私たちを見かけたら、ぜひ声をかけてくださいね」と笑顔で話している。
ブログのURLはhttp://shop.plaza.rakuten.co.jp/oyster-sisters/
[ 商業・経済 ]
掲載紙面(PDF):
2012年2月4日(1978号)1面 (10,811,790byte)
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