2012年02月18日
『ピーボディ先生のりんご』 ○作/マドンナ ○訳/村上由佳 ○集英社
子どもたちに事実と真実のちがいをどう教えたらいいのか、大変むずかしい課題であり、私の教師時代の永遠の宿題でもありました。
若い時、進路で悩んでいた生徒と河原の堤防に寝転がって雲の流れを追っていました。この間、二人は一言も言葉を交わしませんでした。かなり時間がたった時、生徒は「先生、今日はありがとう」と言って家へ帰りました。
あの時、私は、真心は言葉がなくても通じ合うものということを学びました。そしてまた、言葉の恐ろしさも知りました。もし、私が言葉を口にしていたら、どうなっていたのだろうと。
この絵本より、新たなエネルギーをいただいたような気持ちになりました。
* * *
『ピーボディ先生のりんご』○作/マドンナ○訳/村上由佳○集英社
* * *
▽くぼっち先生=元中学校長の久保良道さん。平成15年7月に有年原の自宅に国内外の絵本を集めた私設図書館「くぼっち文庫」を開設。「絵本は人生を豊かにしてくれる」と自費で集めた約2000冊を無料で貸し出している。第2・第4土曜日に開館。Tel49・2089。
[ 絵本で世界を旅しよう ]
掲載紙面(PDF):
2012年2月18日(1980号)3面 (9,118,947byte)
コメント
※コメントは投稿内容を赤穂民報社において確認の上、表示します。投稿ルールを遵守できる方のみご投稿ください。