2012年04月14日
かわいい双葉が顔を出した「ど根性メロン」の2世たち
昨夏に尾崎の路上で結実して話題を呼んだ“ど根性メロン”の2世づくりにチャレンジしている赤穂市自立経営農業振興協会(沖洋和会長)が種子の発芽に成功。約250粒のうち9割以上が芽を出した。
市販の種子よりも発芽率が高く、「親の根性が子どもたちにも受け継がれているのでは」と同協会。「市民の手で子孫を繁栄させてほしい」と“里親ボランティア”を募集し、ポット苗を頒布する予定だ。
“ど根性メロン”は昨年7月、尾崎田中町の住宅街でアスファルトとコンクリートの継ぎ目からつるを伸ばした。自治会がネットを掛けて防護。マスクメロンのような網目柄の果実2個がソフトボールほどの大きさに実った。「相生の“ど根性ダイコン”のように2世を作ろう」と考えた地元住民らが、採取した種子を捨てずに保管。市を通じて同協会に栽培を依頼した。
農業歴60年以上のベテラン、樋本實さん(82)=南野中=が引き受け、先月中旬にハウス内の畑へ播種。高温を好むメロンの特性に合わせてビニールや毛布で保温し、一週間後に黄緑色の子葉が土から顔を出した。一株ずつポットに植え替えられた苗は10センチ近い高さまで伸長し、間もなく定植に適したサイズになるという。
約30株は協会で引き続き育て、残りを希望者に提供する。沖会長の話では、おいしいメロンを作るにはハウス栽培が基本だが、水やりなどの世話をしっかりすればプランターで育てることも可能。順調に育てられれば7月ごろに収穫できるという。果実を収穫できた人から種子を回収し、“3世”へとつなげるプランを描いている。
品質を安定させるには、味の良い種同士を何代か交配させなければならないが、関係者たちは「きっと育ってくれるはず。いずれは“ど根性メロン”でブランド化を」と夢見ている。
ポット苗の配布は4月21日(土)午前9時から元町のJA兵庫西赤穂営農センターで。一人2本まで配り、なくなり次第終了する。予約は受け付けない。問い合わせは同協会Tel42・2651。
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掲載紙面(PDF):
2012年4月14日(1987号) (7,910,736byte)
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