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赤穂に「大工育成塾」認定工務店

2012年04月21日

  • 「大工育成塾」で師弟関係となった井上一幸社長(右)と尾崎琢磨さん

    「大工育成塾」で師弟関係となった井上一幸社長(右)と尾崎琢磨さん

 次世代を担う大工技能者育成を目的とする国家プロジェクト「大工育成塾」の受け入れ工務店に城西町の栄建築(井上一幸社長)が認定された。4月から最初の塾生への指導が始まり、井上社長は「教えるからには、どこに出しても恥ずかしくない大工に育てる」と意気込んでいる。
 「大工育成塾」は日本が誇る伝統木造建築を蘇らせようと、大工を目指す18歳〜25歳を対象に平成15年度にスタート。東京、大阪など4カ所に集合して行う「教室講義」と受け入れ工務店の棟梁がマンツーマンで教える「現場修業」で3年間指導し、“大工の卵”を育む。これまでに約300人が巣立ち、同期で工務店を設立した卒業生もあるという。木造軸組住宅の施工実績、徒弟制度による修業経験があることなどが受け入れ工務店の条件。西播磨地区で該当する工務店を探していた運営法人が同社に依頼した。
 最初の塾生となったのは、相生市古池本町の尾崎琢磨さん(25)。電車内の広告ポスターで制度を知り、「手に職をつけたい」と7年間勤めた青果問屋を退職して飛び込んだ。大工経験はまったくなく、道具の名前も尺貫法もわからないところからのスタートだが、「いつかは親方のように自分で家一軒を建てられる大工になりたい」と夢を描く。
 井上社長は「大工の道は甘くない。ちやほやおだてて教えるつもりは毛頭ない」と厳しいまなざしを送りつつ、「若い人たちが建築業界に入ってくることはすばらしいこと。知識や技術だけでなく、大工の心意気と家造りのやりがいを伝えるのが自分の役目」と弟子の成長を楽しみにしている。


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掲載紙面(PDF):

2012年4月21日(1988号)1面 (8,553,671byte)


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