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【社説】市民軽視の市教委に存在価値はあるのか

2012年09月01日

 「いじめ動画」に端を発した集団暴力事件はテレビ、新聞などで全国に報じられたこともあるが、事件の分析と今後の対策は市民にとっても重大な関心事だ。その任務をしがらみのない第三者委員会へ諮問すること自体はよいと思うが、委員会の方向性や人選については教育委員会でしっかり議論すべき事柄だ。
 それなのに、「設置を決定した」とされる7月19日の会合は「非公式な情報提供と意見交換の場」。人選についての報告が行われたのは8月定例会開始前の控え室だった。いずれも、資料も議事録も残らない。これでは、どのような理由で第三者委員会が設置されることになったのか、どのような理由で各委員が選ばれたのか、市民はまったく知ることができない。市民軽視もはなはだしい。
 特に人選については、委員となる予定の5人からすでに就任の内諾を得て資料まで作っていながら、“議会への配慮”などを口実に公式の場に故意に出さなかった。隠蔽体質と言われても仕方のない行為だ。市教委の責任において設置する第三者委員会の人選を市教委で話し合うことを、なぜ議会に遠慮しなければならないのか、理解に苦しむ。堂々と議題なり報告事項として協議し、正式決定した後で速やかに議会へ知らせればよいことだ。
 その一方で、市教委幹部職員の人事異動については、審議前に「着任あいさつ」を行う掟破り。会議の冒頭で顔見せしておきながら、審議を“非公開”としていた。ここまでくると、もはやコントだ。しかも、それを指摘しても「以前から毎年行っている」「問題はない。今後も同様に続ける」と開き直る始末。“市教委ムラ”に身を置くと、こうなってしまうのか。こうした非常識を正さなかった歴代の教育委員もどうにかしている。
 ところで、文科省ホームページには、「教育委員会」の意義の一つとして、「教育は、地域住民にとって身近で関心の高い行政分野であり、専門家のみが担うのではなく、広く地域住民の意向を踏まえて行われることが必要」と挙げられている。そして、その委員について法律は「人格が高潔で、教育、学術及び文化に関し識見を有するもの」を任命するように定めている。
 市教委の第三者委員会の立ち上げという全国的にも前例の少ない取組。これこそ、「広く地域住民の意向」を反映させるために各教育委員が「識見」を発揮すべき場面ではないのか。それを教育長に委任して事後報告で済ませるようでは、「教育委員会」の存在価値はないに等しい。
 赤穂市条例は教育委員の報酬(月額)を委員長7万4000円、委員長職務代理委員6万8500円、委員6万500円(教育長は除く)と規定している。定例会は月1回。平成23年に行われた定例会1回当たりの平均開催時間は約74分だった。市民が納得できるだけの役割を果たしてほしい。


社説 ]

関連サイト:

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掲載紙面(PDF):

2012年9月1日(2004号)1面 (10,575,028byte)


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コメント

役所は、うみを出せ。条例ないんか。

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投稿:情報公開条例 2012年09月12日


市の教育委員会に存在価値があったら文科省が困る
んじゃないの。名誉職で文科省の犬みたいな人が適役
だと官僚は考えていると思うので、そういう人達から
みたら存在価値のない教育委員会は秀逸。名前だけめっちゃ
賢そう!←これが存在価値

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投稿:Asus4 2012年09月02日


時給にしたら委員長60000円・委員長代理55540円・委員49050円やな。うちのおかんのパート代1ヶ月分だわ。

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投稿:俺もなりたい 2012年09月01日


法改正が必要やから、今度の選挙に維新からでてください。

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投稿:はっしー 2012年09月01日


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