2013年02月05日
赤穂義士と松山藩の関わりを描いた紙芝居を読み上げる永井信子さん
赤穂義士の切腹から満310年に当たる4日、愛媛県松山市の住民有志が手作りした紙芝居「赤穂浪士松山藩外伝」が上仮屋の赤穂大石神社で奉納上演された。脚本を担当した同市の主婦、永井信子さん(68)ら3人が来穂。討ち入り法被姿で紙芝居を朗読した。
伊予松山藩を治めた松平家は討ち入り後の浪士を預かった4家の一つ。大石主税、堀部安兵衛ら10人が江戸中屋敷で切腹した。同市末広町の興聖寺には大高源五、木村岡右衛門の供養墓があり、毎年12月14日に「松山義士祭」が行われている。
紙芝居は同祭が戦後に再開してから今年で50回目を迎えるのにちなみ、「浪士と松山の関わりをもっと知ってもらいたい」(近藤辰雄・実行委員会長)と制作した。本懐を遂げた浪士たちを同藩が手厚く処遇したことや、介錯人の宮原久太夫が供養墓を建てたことなど15場面を描いた。
昨年の「松山義士祭」でお披露目し、市外では今回が初めて。前日3日には「赤穂かきまつり」のステージでも上演した。近藤会長(72)は「義士のお膝元で上演でき、感慨深い」。紙芝居は今後、松山市内の中学校でも上演予定で、弁士を務めた永井さんは「若い世代にも伝えていきたいです」と話していた。
[ 文化・歴史 ]
掲載紙面(PDF):
2013年2月9日(2026号)4面 (14,397,826byte)
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