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平井正年の天井画が里帰り

2013年03月17日

  • 旧坂越浦会所で展示中の平井正年の天井画

    旧坂越浦会所で展示中の平井正年の天井画

 活躍を期待されながら38歳で亡くなった坂越生まれの日本画家、平井正年(1883―1920、本名・哲郎)の生誕130年記念展が生家にほど近い旧坂越浦会所で開かれている。遺作の天井画を中心に屏風、掛軸などを展示。繊細華麗な筆遣いを鑑賞できる。入場無料。
 若くして絵の道を志した正年は反対する父を説得し、3年間だけの約束で上洛。京都市立美術工芸学校へ入り、円山応挙を祖とする円山派の重鎮、今井景年に花鳥画を学んで帰郷した。大正5年に伏見宮家に屏風を献上して銀瓶などを拝領。将来が嘱望されながら、そのわずか4年後に流感で体調を崩してこの世を去った。
 企画展では、色付いた紅葉の周りでスズメやウズラが戯れる二曲一隻の屏風「紅葉群鳥図」、金泥で戸板に描いた「蝶の図」など約40点を展示。メーンの天井画(縦2メートル、横3・6メートル)は遺作で44面に花や鳥、昆虫を描いたもの。昭和26年に坂越幼稚園(当時は町立)の新築記念に寄贈され、遊戯室の天井に飾られていた。現在は作品保護のため歴史博物館が保管しており、一般公開は19年ぶり。花びらや羽の一枚一枚を丹念に描いた筆致が目を引く。
 5月13日(月)まで午前10時〜午後4時。4月10日(水)から一部を入れ替える。火曜休館。Tel48・7755


文化・歴史 ]

掲載紙面(PDF):

2013年3月23日(2031号)1面 (8,431,526byte)


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