2013年03月26日
海底のぬかるみによって海水浴場が立ち入り禁止となっている御崎・唐船海岸の原因究明と再生方法を協議する兵庫県の対策検討委員会は26日、軟弱化した土砂を除去して代わりの砂で埋め戻す暫定対策の概要を決定した。
ただし、最短の工程でも今夏の海開きには間に合わないことから、海岸を管理する県は海水浴場の再開目標を平成26年度へ先送り。海水浴場から唐船山をはさんで西側にある潮干狩り場については、「昨年同様、ぬかるみの区域をロープで仕切って安全を確保する」方式で営業を認める。
対策を立案した県によると、これまで行ってきた現地調査とシミュレーションで、ぬかるみの堆積が海底面の凹凸によって固定化されている可能性があると分析。また、ぬかるみの上に厚さ20センチ以上の砂層があれば人が歩いても沈み込まないことが確認できたという。
こうした結果を踏まえた暫定対策では、ぬかるみが分布する範囲のうち約1・3ヘクタールで約3000立方メートル分の土砂を浚渫し、代わりに倍の量の砂を投入。海底面を平坦化するとともに余裕厚を見込んで厚さ30センチ以上の砂層を作り出す。工区の東西で粒子の大きさが異なる覆砂を用い、効果の違いを追跡調査。本対策を考える上での参考とする。潮干狩り場がある唐船山西側は、浚渫は行わず、覆砂のみ施工する。
県によると、暫定対策は発注から工事完了まで「最短でも4カ月はかかる。悪天候が重なれば、さらに遅くなる」ことから、これまで「今夏」としていた海水浴場の再開目標を「平成26年度」に修正。工期は漁業への影響が少ない8〜9月とし、それまでの間は本対策へ向けたデータ収集にあてる。
[ 社会 ]
掲載紙面(PDF):
2013年3月30日(2032号)1面 (9,243,537byte)
コメント
河床掘削の土砂が流れ込んでくるのに何考えてるのやら
投稿:磯野 2013年03月28日
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