2013年04月20日
浮田和子さんが愛情たっぷりに作った「忠臣蔵はっさくマーマレード」
新田の果樹園経営、浮田和子さん(66)が、自園で栽培した赤穂産はっさくを原材料に自家製マーマレードを商品化。果実をたっぷり使った濃厚な甘みとフレッシュな口当たりのよさが特長だ。
浮田さんは塩屋・いらら山などの畑計2ヘクタールで「宮川早生」、高級品種の「盛田温州」など果樹約1000本を低農薬栽培する「浮田みかん園」の園主。昨年9月、県主催の農産加工セミナーで見学したイチジクジャムの加工場にヒントを得て、甘みと酸味のバランスが自慢のはっさくをマーマレードにすることを発起した。
もともと「時間があれば台所に立っている」という料理好きで、イチゴ、梅、ビワなどジャム作りはお手の物。繊維と苦みが残らないように中綿と中袋を取り除く手間を惜しまず、外皮は水から3度ゆでこぼす。グラニュー糖を3段階に加えて煮詰めることで甘みに含みを持たせ、果皮と果肉が持つ鮮やかな天然色を引き出した。「安心して口にしてほしいから」と、添加物は一切使わない。
栽培した果実を「みんな大切に育てたかわいい我が子」と呼ぶ浮田さん。見た目や形が不揃いなだけで今までは出荷からはねなければならなかった“子どもたち”に商品価値を与えられることが一番の喜びだ。自宅裏に新築した選果場の一角に調理スペースを設けて一日35瓶ずつ生産しているが、今後は人手を増やす計画だ。
「赤穂義士のように有名になってほしい」との思いを込め、商品名は「忠臣蔵はっさくマーマレード」。1瓶125グラム入りで350円。浮田さん宅の選果場(Tel45・1616)のほか、JR播州赤穂駅2階の赤穂観光案内所、元町のJA野菜市でも販売している。
掲載紙面(PDF):
2013年4月20日(2035号)1面 (9,133,178byte)
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