2013年05月13日
加里屋の関西電力赤穂発電所で5月11日深夜、1号機の脱硝装置から火の粉と白煙が出る異常があり、赤穂市消防のタンク車、35メートル級高所放水車、化学車など車両計11台、59人(消防団含む)が出動していたことがわかった。発見から約10分後に収まり、「けが人や周辺への影響はなかった」(同発電所)としている。
同発電所によると、脱硝装置はボイラーの排気ガスから窒素酸化物を除去するための設備。縦約10メートル、横約10メートル、長さ約20メートルの直方体で、運転時の内部温度は摂氏350度に達するという。同日午前1時20分ごろ、建屋内の高さ10メートルほどのところにある装置から白煙が上がり、鋼鉄製の底面部から火の粉が落ちているのを点検巡回中の当直員が見つけた。同1時30分ごろ、装置内への送風を止めると火の粉も煙も収まり、発見から約1時間後に自然鎮火したという。
1号機は10日午前10時30分ごろの巡回点検時に異常はなく、7日間の予定で作業点検に入るため、11日午前0時過ぎに運転を停止したという。同発電所は、装置を冷却して安全が確認でき次第、内部調査を実施する予定。「当初計画していた17日までに作業点検を終えたい」としているが、原因特定や復旧作業が長引けば再稼働が遅れる可能性もある。2号機には異常はなく、稼働している。
市消防本部によると、同発電所からの通報は同1時25分、直通回線を使って受信した。現場到着時にはすでに火の粉と煙が収束していたため、放水は行わなかった。
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