2013年08月03日
葛飾北斎「冨嶽三十六景」をはじめ多彩な版画が並ぶ「富士山の魅力」展
浮世絵師・葛飾北斎の代表作「冨嶽三十六景」と近代作家らによる作品を集めた版画展「富士山の魅力」が尾崎の「たでのはな美術館」で開かれている。さまざまな作風と技法で描かれた霊峰の数々を楽しめる。
「冨嶽三十六景」は天保年間に出版された連作。当初は36図だったが、あまりに好評だったため10図を追加した。
今展では、原作をできるだけ忠実に再現したことで知られる「高見澤木版社」の復刻版全46点を前後期に分けて展示。世界的に有名な「神奈川沖浪裏」、和紙肌で雪を表した「礫川雪ノ旦(こいしかわゆきのあした)など、趣向を凝らした構図で描いた四季折々の情景が並ぶ。作品の一つ「尾州不二見原」の復刻版木4枚も公開している。
また、陽光を浴びて赤く染まる山容を描いた橋本興家の「川と富士」、“昭和の広重”と呼ばれた関根準一郎の「箱根」など、昭和以降を中心に活躍した版画家8人の作品9点も紹介している。
「冨嶽三十六景」の展示は佐野正幸館長(73)が1年前から準備。6月に富士山の世界文化遺産登録が決定したことを受け、北斎以外にも展示内容を拡大した。佐野館長は「ゴッホやモネ、作曲家のドビュッシーなど世界にも影響を与えた名作をじっくり味わってもらえれば」と来館を呼び掛けている。
9月24日(火)まで午前10時〜午後4時。8月22日(木)に展示替え。水曜休館。入館料200円(小学生以下無料)。Tel090・3496・4282。
[ 文化・歴史 ]
掲載紙面(PDF):
2013年8月3日(2048号)1面 (9,461,533byte)
コメント
へぇー!!
投稿:通りすがり 2013年08月06日
一般には「富嶽」と”ウ冠”で表記しますが、北斎が、画面上に”ワ冠”で、「冨嶽三十六景」と書いていたため、江戸期の初摺り作品も「冨嶽」と彫られ、復刻版でもこれに忠実に習って「冨嶽」と彫っています。
なお、「三十六景」と言いながら、好評だったために十景を増やし、これも含めて「冨嶽三十六景」と言います。
ご来館のうえ確認下されば幸いです。
投稿:たでのはな美術館 2013年08月06日
一般的には富嶽と表記されることが多いのに
冨嶽としているのは 洒落てるつもりですか?
投稿:なんで? 2013年08月06日
一般的には富嶽と表記されることが多いのに
冨嶽としているのは 洒落てるつもりですか?
投稿:なんで? 2013年08月06日
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